ＦｉｒｓｔＬｏｖｅ２*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･ (ページ37)

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バカな男２ーRen ページ37

「え？」

「さっき会った人。水色の浴衣の人」

マジか。メグミちゃんにも見抜かれてるなんて。俺、どんだけわかりやすいんやろ。

「浴衣が似合ってるって言った時の態度が全然違ってたよ」

「…ごめん。」

「謝らないでよ。情けなくなるじゃん。もしかして、大学入ってから彼女作ってないのって、あの人が理由？」

メグミちゃん、悲しそうな顔してる。
本当のことを話さないといけない気がした。

「…そう。もう、一年以上片思いしてる」

「告白しないの？」

「長いこと付き合ってる彼氏がおるみたいやから。しても困らせるだけ。関係壊すのもいややし」

「廉くん、それでいいの？」

メグミちゃんは、俺の目をまっすぐ見つめてる。色素の薄い、大きな瞳。
魅力的、なんやろな。他の男からしたら。

「ええよ。一緒におれるだけで」

気持ちが伝わることがないなら、伝えられることがないなら、せめてそばにおりたい。笑顔を見てるだけで、幸せやから。

笑顔の似合う人やから。

「廉くんて、バカだね」

「ほんまに。自分でも思うわ」

メグミちゃんみたいな可愛い子よりも、彼氏がおる人の方がいいやなんてほんまにバカやと思う。

報われる可能性ゼロやのに。

けど、いつも頭の中にあるのは、安永さんのこと。
忘れられない、諦めきれない。

さっきの顔が、頭から離れへんし。

どうしても、気になる。

と、

ドーン！

一際大きな花火が上がって、周りから歓声があがる。

安永さんも、この花火見てんのかな。

どんな気持ちで…見てるんやろ。。

大きな花を咲かせて、あっという間にパラパラと消えていく花火を見ていたら、、

自分の中で、何かがふっきれた気がした。

そうや。俺、自分でも呆れるくらい、安永さんが諦めきれん、、バカな男なんや。

困らせるかも、、関係が変わってしまうかも。。

けど、、いま、、安永さんに会いたい。

「お待たせー！いまの花火でかかったなー！」

顕嵐が、満面の笑みで戻ってきた。

「顕嵐、ごめん。俺、ちょっと行くわ」

「は！？え！？」

「メグミちゃんも、ごめん…」

混乱してる顕嵐も、メグミちゃんの顔も見ないで、公園から走り出した。

走りながら、ポケットからスマホを取り出す。

「もしもし、坂田さん？いまどこ？」

バカはバカらしく、行動しよかな。