花火大会ーRen ページ33
顕嵐のやつ。。
「もー、俺、彼女できなかった…。
お願い！廉！一緒に花火行こう！！」
って、泣きついてきたから、一緒に行くことにしたのに………。
「今日はよろしくねぇー！」
待ち合わせ場所に行くと、女子２人とハイテンションで話してる顕嵐。
しかもその女子は、
「久しぶり、廉くん」
こないだ合コンしたメグミちゃんとヒトミちゃん………。
完全に嵌められた。
「…久しぶり。ちょっと顕嵐きて」
浮かれ顔で近づいてきた顕嵐の首をホールドすると耳打ちする。
「ちょっと！苦しい苦しい！」
「お前、話違うんやけど」
「いや、廉と約束したときは、俺らだけで行くつもりだったんだって！けど、急にメグミちゃんから連絡もらっちゃってさー！
せっかく来てくれたのに帰すわけ？無理だよね？いーじゃんせっかくだから一緒に行けばさ！」
確かに、浴衣をきて、準備してきた２人を帰すのは酷かも。
今日、数時間のことやから、堪えるか。。
「ちゃんと恩は返してもらうからな」
「わーかった！なんでもするから！」
顕嵐は俺の腕を叩いてギブアップ、とジェスチャーした。
「じゃあーいきますか！ベストスポット知ってんだよねー！」
顕嵐がヒトミちゃんと並んで先を歩いていくから、俺は自然と、メグミちゃんと歩くことになる。
「私ね、もうすこし廉くんと話したかったんだー。廉くん、連絡先わかんなかったから、顕嵐くんに連絡したら、今日の花火誘われたの」
「へーー」
やっぱり顕嵐からか……。ていうか、メグミちゃん名前呼びしてるし。。
「ねぇ、この浴衣どう？」
「んー、似合ってるよ」
淡いピンクと黄色が印象的な高そうな浴衣は、メグミちゃんの雰囲気にピッタリで、ヘアメイクと合わせてまさに完璧な容貌。
今から雑誌の撮影かなんかと勘違いされそうなレベル。
「ありがとう」
俺に褒められて嬉しそうな顔してる。
ほんま、顔とスタイルは完璧な子。
「ねぇ、どうして廉くんは、彼女作らないの？」
「え？」
「顕嵐くんから聞いたよ。大学入ってから一度も彼女いたの見たことないって。
告白されても断ってるって。なんで？」
「別に…。彼女とか面倒やから…」
それに、、片思いを諦めきれん、こんな気持ちで彼女作っても、相手に迷惑やし。
っていうか、なんでそんなこと聞いてくるんやろ。
「面倒ねぇ。。
私と廉くんって、結構お似合いだと思うんだけどな」
は？
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作者名：ピナパル
| 作成日時：2017年4月18日 23時
