私の幸せ５ ページ19
「ねぇねぇ！ママとれんれんはサンタさんに会ったことある？」
クリスマスイブの夜。
３人でささやかなパーティー。
ももちゃんはイルミネーションにも負けないキラキラとした瞳で聞いてきた。
「ママはないよー。いつも寝てる間にサンタさん来てくれたから」
「俺はあるよ！」
「えっ！？れんれんあるのー？どこでー？」
「幼稚園のクリスマス会に来たんよ。白いひげがモッサモサやった！」
「えー！いいなー！」
「んでな、クリスマスの日の朝、園のツリーの下にプレゼントが置いてあったんやけど、帽子が玄関に忘れてあった！それと靴跡も残されてた」
「すごーい！本当に来たんだー！」
「そうやー。ももにも明日の朝来てたらいいなー？」
「うん！！ももね、サンタさんにお礼言いたいんだよー！」
「…お礼？」
「サンタさん、寒いのにたくさんのおうち行って大変でしょ？だから、ありがとうって言いたいのー！」
思わず廉くんと顔を見合わせる。
廉くんは間髪入れずにももちゃんを抱きしめた。
「ももー！ほんまにええ子やなー！」
「れんれんいたいー！」
「ごめんごめん。
ほら、ご飯食べよう！もも！」
「うん！！」
クリスマスチキンにオニオンスープ、お気に入りのパンにリースのサラダ、大好きなお店のケーキ…
ももちゃんのリクエストを全部叶えたごちそう。
お腹いっぱい食べたももちゃんはお風呂を出た頃には半分夢の中だった。
「ももちゃん、お布団行こうか？」
「…サンタさん…待つー…」
言いながら眠ってしまったももちゃんを、廉くんがベッドに運んでくれる。
「サンタさんはちゃんと来るからな」
寝顔に囁くと廉くんはそっとおでこを撫でた。
…穏やかな光景を見ているのに高まる緊張。
覚悟を決めた時に実行しないと、いつまで経っても先に進めない。
リビングに戻ると廉くんは自分の部屋に行こうとした。
「ちょっと仕事片付けるわ。クリスマスやのに終わらへん。ははっ」
「……待って…」
廉くんの手を握ると、笑顔が一転驚いた顔になる。
「…あの…あのね…」
「…どうしたん？」
柔らかい口調が緊張を更に煽る。
こういうとき、どうしたらいいのかひとつもわからない。
気持ちがひとつも言葉にできなくて、
爆発しそうな心臓を抑えるように、廉くんの手を自分の胸に押し付けた。
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愛 - 続きはまだでしょうか？急かしてるわけではなく、純粋にこのお話が好きすぎて続きが気になるんです！更新待ってます。 (2019年7月26日 23時) (
レス) id: 88c3d5de1a (このIDを非表示/違反報告)
すこ - 引き込まれました。キャラクターたちの心情を、一人ひとり大事に大事に書かれてるように思います。切なくて、でもお互いを大切に思っていて、すごく素敵な作品だと思います。次の更新を楽しみにして待ってます。 (2019年7月4日 1時) (レス) id: ca0d230652 (このIDを非表示/違反報告)
atu66mi67yu129(プロフ) - 更新ありがとうございます。廉くんとは…ならないんですかねぇ…これからも楽しみに待ってます。頑張ってください。 (2019年7月3日 7時) (レス) id: c65eb063a4 (このIDを非表示/違反報告)
シー(プロフ) - 1から6まで一気に読んだくらい本当に面白いです！更新頑張ってください！！ (2019年7月1日 7時) (レス) id: dfd347ea96 (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - こんなに引き込まれた小説は久しぶりで、一気に読みました。続きを楽しみにしています。 (2019年6月11日 14時) (レス) id: e8aeac1cf5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピナパル
| 作成日時：2018年10月22日 8時
