予感ーRen ページ32
「分かった。来月な。よろしく」
昼休みの屋上庭園。
おかんに結婚の挨拶の為に帰省することを伝えた。
おかんはいろいろ聞きたいことがあったみたいやけど、電話で伝えるよりも実際のAさんに会ってもらえば納得するやろうと思って、質問の半分はスルーした。
今は納得いってないみたいやけど、まぁ最終的には分かってくれるやろ。
いつも俺の意思を尊重してくれるからな。
…何日か候補の日があるから今夜Aさんに予定を聞いてみよう。
「うぃーっす」
メールを打っていると、
隣に長妻が座ってきた。
「こないだはありがとな」
「いやいや！こちらこそ泊めてもらってありがとう！Aさんが用意してくれた朝ごはん美味かったー」
「どんな感想やねん。また来てってももが言うてたで？」
「おっ！ももちゃん俺のこと気に入ってくれたんだ！」
「ももは人懐っこい子やからな」
「可愛い子だよね、ももちゃん。それにAさんも噂通り綺麗で可愛くて…」
「おい！」
「い、いやいや！大丈夫だから！率直な感想を言っただけ」
長妻は両手のひらをこちらに向けてバイバイの動きをした。
「そんならいいけど」
「はーー、もうAさんしか見えないんだねぇ」
感心したように言う長妻。
そりゃそうや。あの人を知ってしまったら、他の女なんて目に入らんようになる。
唯一無二の人やで。
「そりゃ結婚するんやから当たり前やろ」
「あっ！そっかぁ！結婚するのに他の人のこと考えてたらマズイよねぇ！あはは！」
長妻は笑った。商談相手が女性だとかなりの高確率で契約が取れるキラースマイルで。
本人は自覚ゼロやけど。
「じゃあ仕事戻るからーまたねー！」
「おん。おつかれ」
長妻を見送って、
俺も仕事に戻ろうかと立ち上がったとき、スマホから聞こえた通知音。
Aさんからメールがきていた。
なんやろな？夕飯のリクエストやろか？
〈今日の夜はももちゃんとお友達と一緒に外食することにしました〉
少しだけ高揚した気分でメールを見てテンションが下がる。
外食か…。
珍しいな。
〈了解。気をつけて帰ってきてな〉
何気なく返信したあと、なんとなく微かに違和感がした。
胸につかえる嫌な感じ。
なんやろ…
Aさんがおらん家に帰るなんて久しぶりやからかな。
正体の分からない違和感は仕事に戻っても、終わったあとも消えることはなかった。
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atu66mi67yu129(プロフ) - この作品が気になります。今日は更新ありますか？あればうれしいです！ (2018年10月16日 23時) (
レス) id: 055b967b0d (このIDを非表示/違反報告)
Pop(プロフ) - たくさんの更新ありがとうございます、続きが読めて本当に嬉しいです。紫耀くんと結ばれてほしいなと心で思ってしまっているけれど、ピナパルさんの描く結末を楽しみにしています。これからもずっと応援してます。 (2018年10月9日 2時) (レス) id: d54eec4cf3 (このIDを非表示/違反報告)
さっちゃん(プロフ) - こんばんは。更新お疲れ様です。現時点では廉くんと結ばれるとしか思えなくて、紫耀くんと結ばれて欲しいと思う私にとってはとても複雑です。引き続き更新頑張って下さい (2018年10月9日 0時) (レス) id: f598945e72 (このIDを非表示/違反報告)
ふみな(プロフ) - 面白いです！ここに来て紫耀くんの登場に廉くんとは結ばれないのかな？って今からハラハラしてます！続き頑張ってください。廉くんの一途な想いにいつもキュンキュンと温かい気持ちになってます(*´-`) (2018年10月8日 23時) (レス) id: 5163432d21 (このIDを非表示/違反報告)
krmnc174(プロフ) - 更新ありがとうございます！私は紫耀くんファンですが、この作品では連続廉くんに報われて欲しいと思ってしまいます。続き楽しみにしています。 (2018年10月8日 20時) (レス) id: 79a29a9ec1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピナパル
| 作成日時：2017年12月28日 23時
