ＦｉｒｓｔＬｏｖｅ*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･ (ページ40)

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後輩。３ページ40

黙ってしまった安永。
聞かないほうが良かったのか。。
しまった、俺。。

安永との距離が遠くならないうちにフォローしようと思った。

まぁ、安永に彼氏がいてもいなくても、俺は、安永のこと、可愛い後輩だと思ってるよ

そう言おうと思ったけど、俺の言葉は、着信音に遮られた。

スマホを見るなり、見たこともないくらい嬉しそうに笑った安永を見て、心が締め付けられる。

そっか。そういうことか。

けど、安永は電話には出なくて、俺の言葉を聞こうとしてくれた。

安永らしい。自分のことより他人のことが優先。

そういうとこも全部、好きだ。

けど、その翌日から、安永の態度がなんかおかしくて、上の空で、仕事でもミスするようになった。
気になって、飲みに誘っても断られるし。

放っておけなくて、夜に電話したらまた断られて、翌日、初めて会社を休んだ安永。

気になって気になって、俺が仕事に集中できない！

だから、昼休みに電話してみたら、ありえないくらい掠れた声で電話に出た安永。

泣いてたのか？なにがあったんだ？

冗談めかして、「彼氏と？」って聞いたら、なんと３年間会えずにいた彼氏と喧嘩したらしい。

３年間って、３年前安永高校生じゃん！
そんなころから会えないってどんな彼氏だよ！

ってツッコミたかったけど、それ以上に、その彼氏への敗北感が大きすぎて、心が打ちのめされた。

仕事でどんなに理不尽なことがあっても、いつも笑顔でいた安永を簡単に泣かせて仕事を休ませた彼氏。

１年以上、毎日顔合わせてて、いろいろ話せるようになってたのに、
３年間会えずにいた彼氏より大きな存在になれなかった俺。

安永にとって、その彼氏がどれだけ大きな存在なのか思い知らされてしまった。

俺にできることはただひとつ。

「会いに行けよ」

安永の背中を押すこと。

「３年も待ってたんだろ？目の前にいい男がいたってのに」

悔しいからちょっとだけ本音を言ってやるけど。

俺が安永に出会った時、安永の心はもう、その彼氏のものだったんだ。

俺が好きになった安永は、その彼氏がいてこその安永だ。

だから、応援するよ。するしかないだろ。

安永に、かかってきた電話の画面見ただけで、世界一幸せそうな笑顔にさせてしまうくらいの存在なんだから。