ＦｉｒｓｔＬｏｖｅ３*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･ (ページ7)

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２１歳の君。２９ページ7

ホテルに戻ると、着替えて街中を歩いて回った。

街のメインストリートには、いろいろなお土産屋さんや食べ物屋さんがあった。

英語が通じるみたいで、簡単なやり取りは全部紫耀くんがしてくれる。

「A、スーパーあっちだって。あと、オススメのジュース屋さん教えてもらったから行こ？」

「うん！」

ホテルから、ずっと繋がれたままの手。

指と指が絡み合う恋人つなぎから、伝わってくる温もりが愛おしい。

「髪の毛、砂ついてるよ」

歩いていると突然、目の前にきた紫耀くんの顔にドキッとなった。

「とれた？」

「うん」

至近距離なんて、慣れてるはずなのに、太陽の下で見る紫耀くんは、

風になびく髪も、白いきめ細やかな肌も、全部が美しく見えて、見慣れない。

砂がとれたはずなのに、紫耀くんの顔はなかなか離れなくて、どうして？って、紫耀くんの目を見つめたら、

チュッ

唇が軽く触れ合うだけのキスをしてきた。

こんな街中で…！！

一気に上がる体温。

「また顔、赤くなってる」

微笑みながら、指先で頬をなぞる感触に、心臓が早く鼓動する。

もう、どうしちゃったんだろ。こんなにドキドキするなんて…。

紫耀くんとふたりで外にいるのが久しぶりすぎて、なにもかもが初めてに感じてしまう。

「そんな顔しないで」

急に顔を伏せた紫耀くんの

指先が唇を撫でた。

「襲いたくなるじゃん」

触れる指先、甘い香りとハスキーボイス、南国の照りつける太陽。

ここにあるものすべてが、私の心も体も、溶かしてしまいそうだった。