ＦｉｒｓｔＬｏｖｅ３*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･ (ページ6)

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２１歳の君。２８ページ6

「Aー！まだー！？」

「ちょっと待ってー！

大丈夫かな…。

バスルームの鏡に映る、水着姿の自分に、ソワソワする。

買うのに２時間くらい迷った、フリル付きのビキニ…。

こんなことなら、ダイエットしておけば良かった…。つまめるよこの二の腕…。
太ももが隠せるショートパンツを買っておいたのがせめてもの救い。

紫耀くんに見られるの、恥ずかしいなぁ…。

と、ガチャとドアが開いた。

「もー、わざわざバスルームで着替えなくてもいいの…に……」

ドアを開けて私を見るなり、口元に手を当てて固まってる紫耀くん。

「紫耀くん…？」

よく見ると、耳が赤くなってる。

「…すっげー可愛いんですけど…」

言われた瞬間、全身にブワッと血液が回ったように体が熱くなる。

「A、顔真っ赤」

「しょ、紫耀くんこそ…！」

言ってから、目があって、２人で吹き出す。

…私たち…ただのバカップルだ。

ひとしきり笑うと、

「行こっか」

差し伸べられた手を握って海へと走った。

「まだ行くの？」

私の手を握ったまま、砂浜からどんどん離れて海の中へ行く紫耀くん。

海水は、腰の上あたりまできていた。

「どこまでいけるかと思ってー」

遠くを見て楽しそうにしてる姿は、冒険を楽しむ子供みたいで、小学生の頃を思い出す。

けど、、

「ちょっと、怖いなぁ」

つぶやくと、紫耀くんの足が止まった。

「なら、俺の背中乗って？」

紫耀くんの首に腕を回して背中に体を預けると、おんぶされてるみたいになった。

また沖へと進んでく。

少しずつ深くなっていく海が怖いけれど、触れ合う肌の感触と、髪から漂う甘い香りに、安心した。

に、しても、こっちに来てから、よく抱っこされてるような、、。大丈夫かな？

「私、重くない？」

「ぜんぜん重くない。A軽いよ？細いし、ちゃんと食べてた？」

「…食べてたよ」

少しだけ嘘。悩んでてあんまり食欲なかったから。

「ならいいんだけど。。あー、久々にAのごはん食べたいなぁ！」

「簡単なものでいいなら作ろっか？キッチンあったし、スーパーあるかな？」

「ほんと！？じゃああとで街中いこー！あっ！」

紫耀くんの胸のあたりまで海水がきたところで、冒険気分は終わったみたいで、

クルリと体の向きを変えると、私をおぶったまま、岸へ向かって歩き出した。