ＦｉｒｓｔＬｏｖｅ３*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･ (ページ14)

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２１歳の君。３３ページ14

「おはようございます、店長」

「おっ！おはようー！あれっ？ちょっと日焼けしたんちゃう？」

「え！？」

日焼け止め、しっかり塗ったのに…。

「そんなわからへんから大丈夫よ！それより、仕事溜まってるから手伝ってなー！」

「もちろんです！店長、ありがとうございました」

「ええよええよー！今度は俺がよろしくねー！」

１週間ぶりの出勤。

いつもと同じ職場のはずなのに、なんだか景色が違って見える。

職場だけじゃなくて、見えるもの全部がキラキラしてる。

……幸せすぎて浮かれてるな。

「おはよーございます」

休憩室にいたのは、永瀬くん。

「おはよー！」

「お久しぶりですね」

「ね、ちょっと旅行行ってたんだ。これ、お土産だから食べてね」

「お！クッキー！あざーす！！」

さっそくお土産のクッキーを食べてる永瀬くん。

私…普通に振る舞えてるかな。

本当は、永瀬くんを見るたびに、あの日、触れられた感触を思い出して、心に波風が立っていた。
けれど、それで態度を変えたら、永瀬くんとの仲が変わってしまう。それは、嫌だ。

「美味いっすねー！もう一枚食べよ！」

「食べて食べてー！たくさんあるからー」

告白を断ったのに、普通に接してくれる、永瀬くんの気持ちを、踏みにじりたくなかった。

仕事が終わって、家に帰ると、すぐに指輪をはめた。

仕事先でつけるとぜーったい質問攻めにあうから、家でだけ。

細身で、細かい細工が彫られた指輪は、紫耀くんのぬくもりを感じさせてくれる。

さっそく旅行の写真をプリントした。

すごい枚数。どんだけ撮ったんだ。

お気に入りのツーショットは、２枚現像。

あとで紫耀くんに渡そう。

今日は遅くなるのかな？

ご飯作って置いておこうかな。。

すると、LINEの通知音。

見ると、紫耀くんからで、

たった一言、

[ごめん、しばらく会えない]

とだけ、きていた。