ＦｉｒｓｔＬｏｖｅ３*･゜ﾟ･*:.｡..｡.:*･ (ページ1)

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２１歳の君。２５ページ1

空港から、タクシーに乗せられて着いたのは、

どこまでも白い砂浜が続く青い海のビーチ。

燦々と輝く太陽に、海の波が煌めいてる。

「うわぁ……」

感動して声が出てしまった。

こんな景色…見たことない。夢の中にいるみたい。。

「気に入った？」

「うん。すっごく！よく知ってたね？」

「仕事でお世話になったカメラマンに教えてもらってさ。
まだ日本人に知られてない観光地なんだって。

写真見たときに、絶対Aと来たいって思ったんだー」

クシャッと笑う紫耀くんを見たら、不意に涙が出そうになった。

紫耀くんは、、どこにいてもわたしのことを考えてくれてるのに、、。

わたしはそうじゃなかった。

１人で勝手に落ち込んで悩んで、、

前と同じ、、自分ばっかりが辛いようにばかり感じて…。

その、感情の隙があったから、、永瀬くんに、自分でも見ないふりをしていた本心を見抜かれてしまった。

きっと、

紫耀くんみたいな、超人気アイドルと、平凡な私が一緒にいることに自信がなかったんだ。

私がもっと強ければ…もっと、、紫耀くんとの関係に自信を持っていれば、、

「A？」

紫耀くんに顔を覗き込まれてハッとなる。

「どーしたのっ？」

「きゃっ！」

ニコッとして言われた瞬間にフワッと浮き上がる体。

お、お姫様だっこ…！？

「ちょっ！紫耀くん！重いよ！？」

「ぜーんぜん！ほら！しっかりつかまってー！」

言われた通り首に腕を回すと、紫耀くんは海に向かって走り出した。

「やべー！気持ちいい！」

私をお姫様抱っこしたまま海に足をつける紫耀くん。

海の中の砂一粒一粒が見えるくらい透明な海。

私も触れたい……

「紫耀くん、私も入りたいよー」

「えー？やだー！」

いたずらっぼく笑うと、その場でグルグル回りだした。

紫耀くんの足に当たった海水が、水しぶきになって服に当たる。

「ちょっと！濡れちゃう！」

「いーじゃん！着替えればー！」

御構い無しにはしゃいで笑う姿は、無邪気なまま。

ここには、私たちのことを知ってる人は誰もいない。

手を繋いで歩いていても、こんな風にひっついていても誰にもなんとも思われないんだ。

そう気づいたら、急に胸の奥からワクワクした気持ちが湧き出てくる。

…楽しい…

「紫耀くん」

「ん？」

私を見下ろした紫耀くんの頬を引き寄せて、軽くキスをした。