【終わりのセラフ】孤独なお姫様３

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「…気付いた？」


『うん。私はなんらかの実験をされてて、それが途中だったとはいえ人間に利用されていたのは事実。だから、そこに戻るのは逆に危険なんじゃないかって。戻ったところでまた利用されるかもしれないし、私がここからいなくなれば吸血鬼も追って来るでしょう？だったらもうここにいた方が良いんだよ。もう向こうに私の居場所はない』


彼女は前を向き、淡々と話す。


「でも話を聞くに吸血鬼だってAを利用しているんじゃないの？それにAには向こうに会いたい人が…」


『それはもういいの。終わったことだから』


「…でも」


ミカが口ごもったその時、


「あれ〜こんなところで2人とも何を話してるんですか〜？楽しそうにお喋りしちゃって…僕も混ぜてくださいよ」


フェリドが後ろから歩いてきた。



『フェリド』


「……」


ミカはフェリドを鋭い眼差しで見る。


「あは、ミカ君そんな怖い顔しないでよ。僕は2人を呼びにきたんだよ」


「何の用だ」



「この後上位始祖会があるんだ。君たち2人も僕と一緒に来て欲しくてね」

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