【終わりのセラフ】孤独なお姫様３

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＿＿名古屋




｢さて、あとどんくらい待てばいい？｣


｢吸血鬼殲滅作戦まであと10分ほどです｣


｢10分ね。みんな心の準備できてる？｣


｢してなくても任務は始まるだろ。何せここは…もう敵陣の中だ｣



シノア隊と鳴海隊は吸血鬼の貴族、ルカル・ウェスカーが治める街へ到着していた。



｢んでなんつったっけ？俺たちが殺す吸血鬼の貴族。確かルルル・ラララ〜とかいう…｣


｢なんだそりゃ、歌かよ｣



｢ひどいな。任務5分前でも君たちはふざけるのか？｣


優と君月の会話に真琴はため息をついた。


｢ルカル・ウェスカーだ。第十五位始祖の貴族。ちゃんと資料を読めよガキども｣


｢あ、鳴海か。そうそれ、そいつ｣


｢その口の利き方もなんだ。私は年上だぞ｣


｢あ〜いや〜｣


｢階級も上だ。柊シノア軍曹、いったい彼にどういう教育をしている？一瀬中佐に怒られたばかりだろ｣


｢あの〜…すみません｣


シノアは俯きながら言う。



｢そんなんで許せるかよ！！本人に謝らせろよ！！｣


｢ってか謝られたって仕方ないでしょ〜鳴海軍曹、あたしこんな奴らに背中預けるの嫌なんですけど〜｣


｢ま…まあまあ利香ちゃん、鍵山君落ち着いて。もう任務まで時間ないし｣


鳴海隊が大声で文句を言い出してしまう。

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