【終わりのセラフ】孤独なお姫様３

115. ページ24

優は車を飛び出し、一撃でヨハネの四騎士を倒した。


それを見ていたシノアは突然、


「君月さん、敵です！！右によけてください！！」


叫んだ。


「ん？」


シノアに従い、君月は車を急カーブさせる。


しかし、そこに敵などいなかった。



「へ！？ちょっ、敵！？は？ちょ、あの…」


焦る優をそのままに、


「アクセル全開だ！！」


「じゃあ20キロ先の海老名サービスエリアでまた会いましょー」


三葉とシノアは意地悪い笑みを浮かべたまま叫んだ。


そして車は優を置き去りに去っていった。




10分後、ようやく優は追いついた。


すると、君月は立ち上がり、運転を優に譲った。


突然、


「優さん！！急いでエンジンをかけてください！！」



「え？」



「敵だ！！敵から逃げるんだ！！」


優は全てを察し、車を発進させる。


今度は君月が置き去りに。






しばらくし、落ち着いたシノア隊はそれぞれ席へと座る。


「ところで君月、君月」


「今度はなんだよ」


俺のドライビングテクニックどうよ？」


「…ん？悪くないよ。走ってるだけだし」



「悪くないだろ！！むしろいいだろ！！今後は運転、全部俺に任せろよ！！」


「うざい。あと素人は制限速度守れ。車高がある車はすぐ横転する」


「お…おう、わかった…」


優がしっかりとハンドルを握り直すと、シノアが口を開いた。

116.→←114.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す