【終わりのセラフ】孤独なお姫様３

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しかし、次の瞬間、



「…子どもを放せよ。直接人間の血を吸うのは吸血鬼の法に反するはずだ」



ミカはフェリドの腕を掴んだ。




「あは、まじめぶっちゃって〜。ま、いいけどね」



フェリドはいきなり手を離した。



すると、子どもは思い切り地面へ落とされる。



「大ちゃん！！」



その子どもと一緒にいたもう1人の子どもが名前を叫び、駆け寄る。



そして、ミカを睨みつけた。



その姿はミカの家族、優によく似ていた。



吸血鬼を全員倒そうと闘志を燃やし、共に約束をした頃のような。






走り去る子どもたちを見るミカの後ろからフェリドはニコニコと笑って話す。



「でも人間の血を吸わないのはなぜかな〜。ま〜さか吸わなければいつか人間に戻れるとか思っちゃってる？」



「…消えろ、フェリド・バートリー」



「それとも、人間の血を吸ったら愛しい愛しい優ちゃんに嫌われちゃうとか思ってるのかなー？」




ミカは何も言葉を返せなかった。

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