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特殊防衛隊専用 移動車両
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『オオサカを、頼んだで』
トウキョウ本部からオオサカ本部の帰り、防衛隊専用車両の車窓から、ボーッと窓を眺める。
のどかな風景に目を癒されながらも、正門が思い出すのはさっきの大吾の真剣な表情で。
大吾が、自分にそう言ったのは、確かこれで２度目だ。
１度目は、なにわ男子のトウキョウ本部への異動が決まった時。
正門は、孤児院出身の隊員が多いオオサカ支部では珍しく、両親共に存命だ。あまり会う機会はないけれど、両親とも姉とも仲がよく、今でも頻繁に連絡を取り合っている。
両親と当たり前に言葉を交わせることが、どれだけ幸せなことなのかを、正門は防衛隊に入隊するまで知らなかった。
状況が一変したのは、４年前
オオサカはクリーチャーによって、史上最大、オオサカの半分が壊滅するほどの大きな被害、犠牲者を出した。その戦闘で、防衛隊にも多くの死傷者が出た。
正門は、その時ようやく気づいた。仲間を、家族を奪われる気持ちが。
その直後、壊滅しかけたオオサカの未来を案じた、オオサカ支部出身の横山、大倉によって作られたのが、オオサカ支部出身の7人組、通称「なにわ男子」
「なにわ男子」結成直後、オオサカの防衛力は明らかに改善した。トウキョウ本部に頼らず、自分たちの力で、オオサカを守り続けることができるようになり、オオサカ地区の死者数は大きく減少した。
なにわ男子の後に続き、正門が所属する「Aぇ! group」、「Lilかんさい」が結成され、オオサカ支部に入りたいと、防衛隊への入隊を志願する少年たちも、多く増え、オオサカ支部の力はさらに増した。
それだけ、なにわ男子の存在は、オオサカ支部に必要不可欠だった。
歯車が狂い始めたのはどこからだったのだろう。
去年の11月、なにわ男子の7人に降りた、トウキョウへの異動命令。
本部への異動は、紛れもない、栄転だ。
正門も、同期で親友の大吾をはじめ、心を許した仲間である7人がトウキョウへ行ってしまう寂しさはあったが、めでたい事だと、笑顔で送り出した。
なにわ男子がいないオオサカを、弱くなったとは誰にも言わせない。
自分に期待してくれている、大倉、横山。
偉大なる先輩達に、決して心配はかけない。
車窓から見えてきた、愛するオオサカの街並みを見ながら
正門はもう一度、窓に映る隊服姿の自分を奮い立たせるように、頷いた。
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塩麹 - この話気に入りました。更新頑張ってください。 (2022年9月19日 20時) (
レス) @page12 id: 06910fa675 (このIDを非表示/違反報告)
華恋 - すごく私の見たかった設定の作品です!!もしよかったら康二くんや龍太くん文一くん紫輝くん廉くんなどをどんなかたちでもいいのでだして欲しいです｡ (2022年9月10日 23時) (レス) id: 247892270a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：透明 | 作成日時：2022年9月10日 1時
