ハーツラビュルの寮のアリス２ (ページ14)

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『・・・正直まだわかりません。
向こうの世界に戻っても、寂しくて退屈。

でも、ここに家族はいない。』

トレイ「やっぱり、母親に会いたいよな。」

『・・・そうですね。あんな母でも一応家族ですから。』

トレイ「・・なぁ、A。
俺がお前のこと好きだって言ったら、困るか？」

え？

今、先輩なんて？

思わず先輩の顔を見るために顔をあげると、
真剣な表情の先輩が真っ直ぐとした目で私を瞳を捉えた。

先輩、好きって言った？

困る？そんな聞き方、、、

『その聞き方は・・ずるいです。困りはしません。
でも、私は異世界の人間ですよ？いつ戻るかもわからない。』

トレイ「あぁ、わかってる。」

『だから、元の世界に戻りたいのかなんて聞いたんですか？』

トレイ「・・・あぁ。」

『私が、戻りたいって言ったら好きって言わなかったんですか？』

トレイ「・・・・」

『するい。余計にずるいです。こんなことまでして。
私が、こっちの世界に残りたいと思ってる気持ちを利用して言ったんですか？』

トレイ「違う。
お前を好きな気持ちは本当なんだ。」

トレイ先輩の真剣な表情は変わらない。

でも

『・・・ごめんなさい。今すぐには答えられません。』

そう言うと、私はトレイ先輩の腕から離れ部屋から出た。

今までの生活で先輩の行動には疑問に思っていたが、まさか告白されるとは思わなかった。

それに、告白されたことは嫌ではない。

むしろ嬉しかった。

私も、トレイ先輩のことを好意的に思っていたんだと思う。

でも、今の私は本当に元の世界に帰りたいのか。

ユウを元の世界に戻さなきゃいけない事もある。

複雑な状況で頭が混乱した。

私が、この世界に残ったら？家族は？私のこと心配してくれる？？

ユウは？ユウにはピアニストと言う夢がある。

彼の夢を叶えるためにも、元の世界に戻る方法を探さなければいけない。

私はどうすればいい？？？