Fから始まる物語２

88話 ページ41

翼「いちごチョコクレープのチョコソース大盛りで」

はーー。事務所抜けてきちゃった。
新アルバムのミーティングだったのに、、
でも、あのまま事務所にいても頭回らなかったしなー。

「甘い。でも、今はちょうどいいや」


今日のこと、お姉ちゃんはどう思ってるんやろ。
あーーダメダメ！またお姉ちゃん基準、、

自分の考えを、、って今までお姉ちゃんについて行ってたからな。
このバンド活動もお父さんにお願いする時、
お姉ちゃんに頼ってたし、、、

この間のレコーディングだって、、

お姉ちゃんが皆んながどんどん遠くなる。
私置いてけぼりだ、、。


？「あれ、、？？
君もしかしてF-CIRCUSのギターの子？」

翼「(やばい、、ファンの人、、？？)
って、え？健司さん？」

健「あ、やっぱり！！
って泣いてるやん！何があったん？？」

翼「え、あ、本当だ、なんで泣いて、、
ははっ、クレープ食べながら泣いてるとか
私、変な人だ、、」

健「ちょっと待ってて！！」

最悪だ、、健司さんに変な人だって思われたな

健「はい！俺のハンカチで申し訳ないけど水で冷やしてきた！
女の子やし、目が腫れたらいかんやろ？」

翼「ありがとうございます。」

健「ええよ。昔はよく康司にしてやってたなー
あ、この話康司には言わんとってな？
あいつ、怒るから、、」

翼「ははっ、わかりました」

健「それにしても、女の子ってクレープ食べてるとき
嬉しそうな顔すると思ってたけど、何かあった？？」

翼「私も気分転換のために買ったんですけど、
クレープでも負けるくらい、
私の心もやもやしてるみたいです。
今日、グループで今後の方針について話してたんですが、ちょっと大きすぎる目標を掲げて、それに向かって進もうって」

健「へぇ、いいことやん」

翼「そうなんです。それ自体には何も、、

いや、その目標、お姉ちゃんが考えてたんですけど、
どんどん先に進んで行ってしまって。

私、今までお姉ちゃんの後を必死で追いかけてました。
バンドを始めたとき、ようやく一緒に並べたと思ったのにお姉ちゃんはまた先に進んだ。

必死でついて行っても、まったく追いつけなくて。
このまま、お姉ちゃんの後を追うだけでいいのかなって」

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