Fから始まる物語 (ページ10)

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8話ページ10

季節は12月。
身体が心から冷える季節なった。

杏那が加わってから何か月が経ったが、
なかなかドラマーが見つからない。

正確に言えば、叩ける人がいない。
候補の人に音を聞かせてみたが、
みな、この音は叩けないという。

龍哉の作った曲は単調なリズムでは無い為
叩けないのも頷ける、、、

誰かいないものか、、

『さて、、スタジオ行くか』

龍「よーし、合わせるぞー」

翼「パソコンのドラムに慣れすぎて
このままパソコンくんが
メンバーになればいいのにって思ってきた(笑)」

杏「パソコンだから正確だしね～」

『ははっ、でもそういうわけにも、、
でしょ？龍哉さんよ』

龍「そっ！時間かかってもいいから探す

とりあえず、自分たちだけでも頑張ろ」

そうして私達は3時間練習した

『ねぇ、龍哉
どんなドラマーに来てほしいん？
リズム隊だからその辺理想あるやろ？』

龍「そうだね、、力強い音で
俺の曲を楽しそうにたたいてくれる人がいいな

瑞輝も翼も杏那もそうだっただろ？」

『そうだね。やっぱり純粋に音楽を楽しめる人が
メンバーになってほしいね
結局、軽音サークルには入ってないけど、、
そこにいい子いないかな？』

龍「俺もそう思って、見に行ってみたんだけど
なかなかいないんだよね、、」

『、、、もしかしたらだけど
来年の新入生にいい子がいるかもよ？』

龍「そうかな、、まっ、焦る必要はないか」

『そそ。それより来月のテスト勉強しよう』

龍「あー。もうそんな時期か、、
親に音楽してもいいけど、勉強ちゃんとしろって
言われてるんだよね」

『頑張らないとね(笑)
私は常に上位に居たい人間だから
頑張る』

龍「瑞輝らしいな(笑)」

いいドラマーに出会えるだろうか