Var. VI. ページ7
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「待ってください」
僕をその声の方向を思わず振り返る。
意識していたとしても向くのだろうけど、それをいつの間にか行動に起こしていたのだから驚いたものだ。
「あっ、起こしちゃったー? 御免ね」
「歌苗にはどうか内密に」と人差し指を口の前に立てて、お願い、と付け足す。
「もちろんです」と僕に向けられたのは、昼間みたいな苦笑いではなく、眠気の隠れた笑みだった。
「お水とってくるけど、Aもいる?」と、自分が眠れずここへやって来たのを思い出して言う。
ジュースでももちろんよかったのだけれど、この頃の女の子は「太る」と拒絶するんだろうなーとも思ったし、何より今日自分で飲み干していたのだから水に変更。
彼女は少し迷ったあと、「はい!」と、先程よりも嬉しそうな笑みを見せた。
*
「たっだいまー」
いつも履いているローラーシューズは寝るために脱いでおり、それまた違和感を感じさせる。
ドラムをモチーフにしたローテーブルの上にガラスのコップを二つ置く。中の無色透明な液体が踊る。
「あの」
濃いチョコレート色の瞳が、僕を捕らえる。
ーーーよかったら、ちょっとお話しませんか?
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コトハ(プロフ) - よもぎもち(*´ ∀`)さん» なんとか完走しました笑 楽しみだなんて……、期待を裏切らないよう頑張ります。BLの方も更新頑張ります笑。コメントありがとうごさいました! (2017年12月17日 20時) (レス) id: 0a5b4b59b6 (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(*´ ∀`) - 完結おめでとうございます。お疲れ様でした! コトハ様の新作楽しみにしております! ベトモツ、シュモツが見たいなぁ(笑) (2017年12月17日 17時) (レス) id: 9873466d22 (このIDを非表示/違反報告)
コトハ(プロフ) - よもぎもち(*´ ∀`)さん» 素晴らしいだなんてありがとうございます! よもぎもちさんの小説は一番のベトモツ補給源です、いつもありがとうございます笑 ベトモツ素晴らしき……笑 (2017年12月17日 13時) (レス) id: 0a5b4b59b6 (このIDを非表示/違反報告)
コトハ(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» コメントありがとうございます。私ももつくん依存症です笑 モツくんがベトさんと一緒にいると更に喜びます笑 (2017年12月17日 13時) (レス) id: 0a5b4b59b6 (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(*´ ∀`) - おお… なんと素晴らしいモツ! コトハさんの小説はやはり素晴らしいですな!私はベトモツ依存です(笑) (2017年12月17日 11時) (レス) id: 9873466d22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:コトハ | 作成日時:2017年11月15日 20時