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翔Side
Aのつわりが始まってから一週間、
相変わらずの吐き気がAを苦しめていた。
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ご飯はまったく受け付けないし、そればかりか水分もまともに取れていない状況だ。
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そして、運が悪いことに・・・・
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「うっ・・・うぇ〜ん・・・・んっ・・」
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和「ん〜、しんどいなぁ。
お熱すぐ下がるから。ちょっとだけチクってするの頑張っとこうか。ね?」
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つわりの吐き気に加えて風邪を引いて熱まで出してしまったA。
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妊娠によるホルモンバランスの崩れから、精神状態も安定していないのに・・・・
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度重なる苦痛にAの体はもう限界を迎えていた。
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「いやだぁ〜・・・・・ｹﾞﾎｹﾞﾎｯ・・・うっ・・」
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智「A、点滴したら楽になるから。ね?
ちょっとだけ。痛いの一瞬だよ?」
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俺ら3人でいくら説得しても、ただ泣くだけのA。
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身体的な苦痛だけでも耐えがたいのに、
初めてのつわりにどう対処していっていいのかわからない不安もあるのだろう。
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俺らもそれぞれで勉強を重ねて、
妊婦に起こりうる症状や病気についての知識と対処法を身につけてきた。
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でもそれはあくまでも教科書の中での話。
実際の症状はそれぞれで違うし、それがAに当てはまるかというとそうではない。
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俺らは日々模索しながらも、今はただAに寄り添ってあげることしかできなかった。
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「うっ・・うっ・・・・ﾋｯｸ・・・・ん〜・・・」
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智「おっ・・・・寝るかな・・・・」
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翔「ちょっと疲れちゃったなぁ。
Aも、今は泣くことでしか不安を紛らわせないだろうから・・・
熱だけでも下がれば、また違うんだろうけど。」
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和「そうだね・・・今は俺らがAの不安を受け止めてあげるしかないよね。」
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智「おっと・・・・・・よだれが・・・
僕ちょっとタオルもってくるね。」
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スースーと寝息を立て始めたAの口元からは、唾液が垂れてきていた。
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よだれづわりまで始まっちゃったか・・・・
また一つAの負担が増えちゃったなぁ・・・・
ラッキーアイテム
革ベルト
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心結 - 自分の名前が心結なので驚きました笑 (2019年7月16日 21時) (
レス) id: dbeed212eb (このIDを非表示/違反報告)
なっちゃん(プロフ) - もうこの小説読んで号泣しました！あたしも強くなろうと決意しました！これからも頑張って下さい応援してます(^O^) (2013年5月4日 1時) (携帯から) (レス) id: 0ab405cf37 (このIDを非表示/違反報告)
もこもこ(プロフ) - とても感動しました！ありがとうございます！ (2012年9月30日 17時) (レス) id: 007eb1c2f3 (このIDを非表示/違反報告)
あみり - リクです★またこういう、お母さんと結心ちゃんとの小説だしてください♪お願いします☆あと、お母さんと結心と、おにいちゃんとの会話いっぱいだしてください★ (2012年9月7日 16時) (携帯から) (レス) id: 5a56ab98df (このIDを非表示/違反報告)
和夏 - いいママになってよかったです でもまだまだ医者嫌いは・・・ 続編読みたいです (2012年8月3日 19時) (レス) id: 0f66c2e80e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちさ
| 作成日時：2012年3月31日 23時
