陸話 柱 ページ7
「で、結局お前は何しに来たんだ」
実弥さんが些かウンザリした様子で訊くと、天元さんは「あ」と呟いて思い出したような表情をした。
どうやら用件があって来た事を実弥さん父親説のショックで忘れていたらしい。
気を取り直した様子で口を開く。
「いや、最近新しく柱になった連中多いだろ？ お前も含めてな。だから派手に親睦会でも開こうかってなってな、言いにきた」
「行かねぇ」
「……予想通りの地味な返事だなぁオイ！」
同じ柱としてさ？ 仲を深める事もさ？ と言いながら天元さんは実弥さんの肩を組む。凄く嫌そうな彼の表情なんてお構いなしだ。
というか柱って何だろう。鬼殺隊関係なのは確実として、成るものらしいから……あ、階級とか？
「別に俺は良いんだぜ、不死川。お前が来なくてもな」
さっきまであんなに説得しようとしていたというのに、今度は天元さんはそんな事を言い出した。
でも絶対良いと思ってない表情である。
「ただそうすっと、柱の皆に理由言わなきゃいけねぇんだよな……不死川には幼女の面倒を見るという重要な仕事があるから行けねぇって」
「ふざけんなぶち殺すぞ」
「じゃあ行くか？」
「…………」
意地悪な表情の天元さんの問いに不死川さんは苛立った表情で黙り込む。
そしてこういう場合、大抵沈黙は了承として受け取られる。
「じゃあ決定な！ 夜は皆任務あるから５時に俺んちだぞ。すっぽかすなよー。あ、A連れて来ても良いからな」
意気揚々と引き上げる天元さんの背中を物凄い目付きで睨んだ後、実弥さんは深々と溜息をついた。
「実弥さん、柱って何ですか？」
私が訊くと、苛立った様な目を少しだけ元に戻して口を開く。
「鬼殺隊の何段階かある階級の内の最高位だァ。本来なら１０人居るが、殉職やら引退やらで今は６人しかいねェ」
「……え、凄く空きあるじゃないですか」
「柱になる条件満たす奴が異常に少ねぇんだよ」
成程、ただ鬼殺隊の上位１０人に入れれば柱になれるというワケでもないらしい。
という事はやっぱり、実弥さんって凄く強いんだ。
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瘉月(プロフ) - ゆずさん» 原作は悲しいこともありますが…それ以上に楽しいこともあるので、楽しみにしています！ (2020年9月14日 21時) (
レス) id: c566db76b6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 瘉月さん» ありがとうございます！ 早く原作に入りたくてウズウズしているので、時間を見つけて更新しようと思います。 (2020年9月14日 19時) (レス) id: d7263fa231 (このIDを非表示/違反報告)
瘉月(プロフ) - 本当に面白いです！毎回見てます。頑張ってくださいね！ (2020年9月14日 17時) (レス) id: c566db76b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆず | 作成日時：2020年8月8日 21時
