初告白ほど緊張するものは無い(多分) ページ9
時は流れて、週末、土曜日。
東京に行く前に時間を取って欲しいと、国見に言われていた。
この前言っていた、『先輩が引っ越す前に言いたい事』だろう。
待ち合わせは、2人の家の丁度中間に位置する公園。
割と大きくて、様々な遊具がある。
その中の1つ、ブランコに、国見は座っていた。
私を目に留めると立ち上がって、近付いてくる。
私服だからか雰囲気がいつもと違って、何故だかドキドキした。
「今日、部活無いんだったっけ?」
「はい。体育館がどうたらって」
私には関係ないからと、予定表を見ていなかった。
でもそうか、だから国見私服でここに居るんだよね。
「・・・それで、先輩」
「うん?」
気の所為か、ポーカーフェイスの彼が、珍しく頰を赤くしている気がする。
余程言いにくい事なのか、言葉を選んでいるようだった。
やがて決めたのか、顔を上げて私を真っ直ぐに見てくる。
「・・・俺、先輩の事、好きです」
・・・暫く脳が働いてくれなかった。
その言葉を理解した時には既に、私の顔は真っ赤になっていただろう。
「え?え?」としか言えない私に、更に追い討ちをかけてくる。
「好きです」
・・・どうしよう、何て返事しよう!?
初めての告白にどうしたら良いか分からなくて、何も言えずにいると。
「良いですよ」
「え?」
「先輩が俺の事を、仲良い後輩くらいにしか思ってないのは分かってます。・・・だから、返事は今じゃなくて良いです。俺、言えただけで満足なんで」
でも、
「返事は、次に会った時にお願いしますね」
じゃあ帰りますか。電車の時間大丈夫ですか?家まで送ります。
いつもと変わらず言ってくれるから、私もいつもと変わらず頷いた。
・・・次会った時、かぁ。いつだろう。
真っ赤な頰を両手で押さえて、鈍い頭で考えた。
涙腺崩壊ってどうやったら止められるんだろう→←大人な後輩って部に1人は居るよね
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水無月のぞみ - 悪女滅べ! (11月14日 9時) (レス) id: ba8b16685c (このIDを非表示/違反報告)
LOTTE チョコレート - この小説の夜久さんがなんか好きです。ギャグ?みたいなのがたくさんあって面白いです!更新応援しています‼️ (2022年12月22日 8時) (レス) @page35 id: 1c719ec638 (このIDを非表示/違反報告)
kanade(プロフ) - 更新楽しみにしてます! (2019年4月17日 6時) (レス) id: 023ad1d1e4 (このIDを非表示/違反報告)
はねり。 - とても面白かったです!続きがとても気になります。更新されることを待っています。頑張って下さい! (2019年4月2日 11時) (レス) id: a1c81d5f46 (このIDを非表示/違反報告)
アイ。(プロフ) - めっちゃ面白くて、気付いたら一気読みしてました(笑)キャラも凄く良いです!特に国見に殺されそう((更新楽しみにしてます! (2019年3月29日 12時) (レス) id: b23522634a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆず | 作成日時:2018年12月8日 22時