マネちゃんは暗殺者 part２

メッセージと顔 ページ47

６月９日、日曜日。


いよいよ今日は、ＩＨ一次予選だ。




優勝候補の井闥山や梟谷は免除となるので、勝ち上がれる可能性は高くなる。


音駒はシード校だった。




「あ〜、緊張するー！」


「山本うるせぇ」


「どこ観に行きます！？」


「次当たるとこに決まってんだろ、バカ」




緊張しいな人は居ないようで、皆いつも通りの感じだった。


私もどちらかと言うと、ワクワクの方が勝っている。




潔子頑張れ




今朝届いた、素っ気無い、けれど暖かいメッセージ。


清水先輩は、人を喜ばせる天才だと思う。




「え、Aちゃんいつの間に潔子ちゃんと交換してたの！？」


「うるさいです」


「言ってる事キツイけど笑顔堪えられてないよ。よっぽど嬉しいのな」


「あんな美人で優しい先輩から激励貰えて嬉しくない人、居るんですか？」


「居ないと思う」


「ですよねー！」


「Aちゃんも顔負けてないと思うけどな」


「いやいや、確かに私可愛いですけどあそこまでじゃないですよ」


「そういうとこが残念だよな」


「知ってます。私中学の時、『黙ってれば可愛い女子ランキング』ぶっち切りの１位でした」


「良いのか悪いのか」


「私当時それ知った時爆笑しましたけどね。ちょうど親友と、『何で顔は良いのにモテないのか』の議論してた時だったんで」


「良い性格してんね」


「ありがとうございます」




黒尾先輩とそんな話をしていると、夜久先輩に呆れた目で見られた。


知ってます、こんなだから彼氏出来た事無いんですよね。

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