154．俺にとっての ページ15
．
彼女を送る時間が足りないと感じる。
A「よし、今日もありがとね！」
今日は特にだ。
A「雨に打たれてたんだし、風邪引かないようにね。」
まだお礼を言ってない。
A「きっとまだトレーニングするだろうけど、ちゃんと寝なよ？」
絶対に言わなきゃ。
A「じゃあお疲r...」
御幸「A！」
エントランスに入っていく彼女を呼び止めた。
A「？どうしたの？」
御幸「今日の試合、ゾノは確かにヒーローだったかもしれない。
でも、俺にとってのヒーローは間違いなくAだよ！」
A「え…？」
御幸「9回表。あの時かなりテンパってたみたいでさ。
あのタイムの時、Aに名前を呼ばれてあの景色を見せてもらって
少し気持ちに余裕が出来たんだ。」
9回表のお礼を絶対言わないと、と思っていた。
御幸「だからあの後ノリはあの投球が出来たし、
俺も冷静さと余裕を取り戻して判断できた。
だから今日の試合勝てたんだ。」
A「そんな、大袈裟だよ。」
全然大袈裟なんかじゃない。
御幸「大袈裟じゃない！
少なくとも俺にとってはAはヒーローだった！
だから、
あのとき俺の名前を呼んでくれて、
あの景色を見せてくれて
ありがとう！」
彼女は少し驚いた顔をしてから
A「どういたしまして」
と少し照れた笑顔で返事した。
御幸「じ、じゃあお疲れ…」
A「うん。また明日。」
とても小恥ずかしくなり、少し速足で彼女のマンションを後にした。
．
．
"御幸「俺にとってはAはヒーローだった!」"
"御幸「俺の名前を呼んでくれて、
あの景色を見せてくれてありがとう!」"
家まで送ってもらってエレベーターの中。
ずっと彼の言葉が反芻している。
別にお礼を言われたくてあんなことをしたんじゃない。
とにかく力になりたかった。
気づいてくれると信じて彼の名前を呼んだ。
それだけなのに
"御幸「俺にとってはAはヒーローだったよ!」"
すごく嬉しい言葉をかけてくれた。
もしかしたら御幸だから嬉しいのかもしれない。
A「何、これ…」
なんか今、あいつの顔をまっすぐ見れない気がする。
葉菜子「おかえり…って何その真っ赤な顔。」
A「うるさい！お腹すいた！ご飯！」
葉菜子「えぇ〜超トバッチリ…」
．
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汐音2号機(プロフ) - あいうえおさん» あいうえおさん、コメントありがとうございます！順番に更新していきますのでこれからも何卒よろしくお願いします！ (2021年5月3日 23時) (
レス) id: e21875e94a (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお(プロフ) - 次の更新本当に楽しみにしてます！！ (2021年5月1日 0時) (レス) id: 7cc2e98d4c (このIDを非表示/違反報告)
汐音2号機(プロフ) - 飛鳥さん» 見つけて下さりありがとうございます！完全に自己満で自分がキュンキュン出来ればいいや！という気持ちで書いているので気持ちを共有できて嬉しいです…！頻度はまばらではありますが、確実に、しっかりと進めていくのでこれからも宜しくお願いします^^ (2021年3月16日 22時) (レス) id: e21875e94a (このIDを非表示/違反報告)
飛鳥(プロフ) - 一昨日出会ってようやく全部読めました！本当にずっときゅんきゅんニヤニヤしててもう本当に最高です！どんどん御幸が好きになる…笑更新楽しみにしてます！無理しない程度に頑張ってください！ (2021年3月15日 22時) (レス) id: ab8ef807f5 (このIDを非表示/違反報告)
汐音2号機(プロフ) - 彩さん» 私もよく作業用に流してます笑笑またどんどん更新してくのでよろしくお願いします(^○^) (2021年1月12日 22時) (レス) id: e21875e94a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：汐音2号機 | 作成日時：2020年10月15日 20時
