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優しくなんてない ページ20

向かってくる敵に刀を振るいながら、思う。


やっぱ俺は優しくなんてねーよ、と。




「だって、1番長く総悟の隣に居たのは私でしょ?」




やっと笑いを収めたAが、そう首を傾げて言う。




「だから何だよ」


「総悟はね、実は自分の事が1番よく分かってないんだよ」


「そんなワケねェだろ」




そう返せば、ニヤリと笑われる。




「ほら、そういうとこだよそーゆーとこ。自分を自分が1番分かってないのに、分かってると思ってる」




自信たっぷりなその様子にイラッときて、頭をバシンと叩いた。


「痛っ」と言いながら頭をおさえる彼女に言う。




「俺と1番一緒に居たのは俺だぜ。その俺が分かってないなんてあり得ねーだろ」


「いいや。人って案外、自分の事が1番よく分かってないんだよ」

 


負けず嫌いは余計にね、と付け足される。




「じゃあテメェもじゃねーか」


「うん。だから私の事を1番知ってるのは総悟かな」


「そーかよ」




なんだかどうでもよくなって、俺はまた真っ青な空を見上げた。


俺の事をAが1番知っているという話が本当ならば俺は優しいという事になってしまうから納得は出来なかったけれど、Aの事を1番知っているのが俺だという話に何故か、俺は少し嬉しくなった。




やっぱ俺は優しくなんてねーよ。


たとえ俺の事を1番知っているのがお前だとしても、それは違う。


本当に優しい奴は、戦場(こんなところ)にゃ居ねェだろ。




足に銃の弾が当たった。


狙撃手の姿を確認すると、次々撃ち込まれる弾を拾った刀2本で捌いていく。


弾が尽きたのか銃弾の雨が止んだ隙に、その2本を投げて狙撃手を斬った。




荒い息を吐きながら、それでも立って前を向く。




「ムダだっつってんのがわかんねーのか。俺ァ、死んでもココから動かねーぜィ」

溢れ出るもの→←今度こそ負けない為に



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ゆず(プロフ) - リヒトさん» すごく嬉しいです、ありがとうございます! 折角春休みなので、更新ドンドンしていこうと思います! (2020年3月16日 15時) (レス) id: d7263fa231 (このIDを非表示/違反報告)
リヒト(プロフ) - もう好きすぎて1日で全部読んで何回も繰り返して読んでます!!笑これからも更新頑張ってください!!めっちゃ応援してます!! (2020年3月16日 15時) (レス) id: c6295103af (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - %さん» またコメントくださってありがとうございます! 受験なんかに負けず頑張ります! (2020年2月26日 15時) (レス) id: d7263fa231 (このIDを非表示/違反報告)
- 続編おめでとうございます!ゆずさんの紡ぐ物語は読んでいて心地良いです!カッコいいと可愛いを兼ね備える美女は正義ですね(謎理論) 更新頑張ってください!応援してます! (2020年2月26日 8時) (レス) id: 02aec80553 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - somariさん» ありがとうございます! 更新頑張ります! (2020年2月25日 16時) (レス) id: d7263fa231 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆず x他1人 | 作成日時:2020年2月21日 17時

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