検索窓
今日:6 hit、昨日:19 hit、合計:79,703 hit

真選組動乱篇/腐れ縁 ページ35

「てめーは、どけっつってんのがわかんねーのか!! てめーみてーなタコ助にかまってる暇はねーんだよ!!」




苛立ち混じりに銀時が万斉目がけて木刀を横に大きく振ると、万斉は跳んでそれを避ける。


その隙にA達の元へ行こうとすれば、万斉の三味線から伸びた糸が銀時の手首足首に絡みついた。




「弦!?」


「無理はせぬがいい。手足がちぎれるでござるぞ」




それでも前に進もうとした銀時に、万斉がそう言う。




「今さら助けにいったところでもう遅い。ぬしはまだ仲間が生きていると? たとえあの爆発の中を生き残っていようと、策は幾重にも弄してあるでござる。真選組は消える」




前へ一歩進んだ銀時の脚から、血が噴き出した。




「手足がちぎれるといったはずでござる」


「Aはともかく、誰があんな連中助けにいきてーかよ」




呆れた様に言った万斉に、銀時がボソッと呟いた。


本当に嫌そうな声に、万斉は首を傾げる。




「止まらねェんだよ。身体がいうこときかねェ。勝手に前に引き寄せられる」




手首から血が出ても、足首が切れても、銀時は足を止めなかった。




「前からも後ろからも、糸がからまって引っ張ってきやがる。うっとーしくて仕方ねェ」




ブチブチと音を立てて、弦が切れていく。


鉄の強度をほこる弦が。




「手足の1本や2本、どうぞくれてやらァ。んだが肉は切れても、この糸_____」




バン!! 弦が一気に切れる。




「腐れ縁!! 切れるもんなら切ってみやがれェェ!!」




前からからまって引っ張ってくる腐れ縁(いと)に引き寄せられる様に前へと走り出した銀時に、後ろから万斉が襲いかかる。




そしてその時、電車では、また別のヘリコプターから放たれた銃弾から近藤達を護る様に立つ人影があった。




「先生ェェェェェェ!!」




血を吐き出しながら膝をつく伊東に、土方が駆け寄る。


追い討ちをかける様に彼らへと向けられた銃口は、しかし火を吹かなかった。




「うおらァァァァァァァァ!!」




銀時が、そのヘリコプターに万斉を突いたから。

真選組動乱篇/護るもん→←真選組動乱篇/いと



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (52 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
67人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 真選組 , 原作沿い
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - なるほどです!ありがとうございます! (2019年12月17日 18時) (レス) id: d4e761c72f (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 哀さん» すみません! 次巻は用意をしただけで、まだ1ページも書けていないんです。でき次第すぐに公開します (2019年12月17日 16時) (レス) id: e1a0e02e53 (このIDを非表示/違反報告)
アスミ - パスワード教えて欲しいです! (2019年12月17日 15時) (レス) id: 41e9138099 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - はじめまして!とても面白かったです!次の作品も読んで見たいのでパスワードを教えて頂けると嬉しいです! (2019年12月16日 16時) (レス) id: d4e761c72f (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - %さん» 結構長いのに、2日で読んで下さるなんて…! とても嬉しいです。頑張ります! (2019年12月15日 22時) (レス) id: e1a0e02e53 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ゆず x他1人 | 作成日時:2019年11月29日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。