真選組動乱篇/腐れ縁 ページ35
「てめーは、どけっつってんのがわかんねーのか!! てめーみてーなタコ助にかまってる暇はねーんだよ!!」
苛立ち混じりに銀時が万斉目がけて木刀を横に大きく振ると、万斉は跳んでそれを避ける。
その隙にA達の元へ行こうとすれば、万斉の三味線から伸びた糸が銀時の手首足首に絡みついた。
「弦!?」
「無理はせぬがいい。手足がちぎれるでござるぞ」
それでも前に進もうとした銀時に、万斉がそう言う。
「今さら助けにいったところでもう遅い。ぬしはまだ仲間が生きていると? たとえあの爆発の中を生き残っていようと、策は幾重にも弄してあるでござる。真選組は消える」
前へ一歩進んだ銀時の脚から、血が噴き出した。
「手足がちぎれるといったはずでござる」
「Aはともかく、誰があんな連中助けにいきてーかよ」
呆れた様に言った万斉に、銀時がボソッと呟いた。
本当に嫌そうな声に、万斉は首を傾げる。
「止まらねェんだよ。身体がいうこときかねェ。勝手に前に引き寄せられる」
手首から血が出ても、足首が切れても、銀時は足を止めなかった。
「前からも後ろからも、糸がからまって引っ張ってきやがる。うっとーしくて仕方ねェ」
ブチブチと音を立てて、弦が切れていく。
鉄の強度をほこる弦が。
「手足の1本や2本、どうぞくれてやらァ。んだが肉は切れても、この糸_____」
バン!! 弦が一気に切れる。
「腐れ縁!! 切れるもんなら切ってみやがれェェ!!」
前からからまって引っ張ってくる
そしてその時、電車では、また別のヘリコプターから放たれた銃弾から近藤達を護る様に立つ人影があった。
「先生ェェェェェェ!!」
血を吐き出しながら膝をつく伊東に、土方が駆け寄る。
追い討ちをかける様に彼らへと向けられた銃口は、しかし火を吹かなかった。
「うおらァァァァァァァァ!!」
銀時が、そのヘリコプターに万斉を突いたから。
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哀(プロフ) - なるほどです!ありがとうございます! (2019年12月17日 18時) (レス) id: d4e761c72f (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 哀さん» すみません! 次巻は用意をしただけで、まだ1ページも書けていないんです。でき次第すぐに公開します (2019年12月17日 16時) (レス) id: e1a0e02e53 (このIDを非表示/違反報告)
アスミ - パスワード教えて欲しいです! (2019年12月17日 15時) (レス) id: 41e9138099 (このIDを非表示/違反報告)
哀(プロフ) - はじめまして!とても面白かったです!次の作品も読んで見たいのでパスワードを教えて頂けると嬉しいです! (2019年12月16日 16時) (レス) id: d4e761c72f (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - %さん» 結構長いのに、2日で読んで下さるなんて…! とても嬉しいです。頑張ります! (2019年12月15日 22時) (レス) id: e1a0e02e53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆず x他1人 | 作成日時:2019年11月29日 17時