カエルと薪 ページ23
トシと一緒に外に出る。
月も星も出ていなくて、生憎の曇り空だった。
「お前、急にどうした。あんなにこの仕事渋ってたじゃねェか」
「いくら説得しても、近藤さん聞かないんだもん。だったら仕方ないじゃん?さっきのはちゃんと本音だよ」
……静かな中、パチパチという炎の音が聞こえた気がした。
見ると、木の十字架にガマを縛り、その下で総悟が火を焚いている。
「は……?」
「何してんのォォォォォ!! お前!!」
「大丈夫大丈夫。死んでませんぜ」
「当たり前だ!!」
「要は護ればいいんでしょ? これで敵おびき出してパパッと一掃。攻めの護りでさァ」
「……あれ? 護るって何だっけ……?」
「落ち着け、お前が正常だ」
「貴様ァ、こんなことしてタダですむと……もぺ!!」と、うるさいガマの口に総悟が薪を押し込む。
ドSである。
「土方さん、A」
「むか!」
「……うるさいのは分かるけど薪突っ込むのやめない?」
「俺もアンタらと同じでさァ。早い話、
「あれ、私も性悪属性だったの?」
「フン。あー、なんだか今日は冷え込むな……薪をもっと焚け、総悟」
「はいよっ!!」
「むごォォォォォ!! も゛ぐらっはめっそ」と必死で意味不明な言語を発しているガマの頰に、チュインと赤い筋がはしる。
「天誅ぅぅぅ!! 奸賊めェェ!! 成敗に参った!! どけェ、幕府の犬ども。貴様らが如きにわか侍が真の侍に勝てると思うてか」
おーおー、攘夷浪士がゾロゾロと。
「おいでなすった」
「派手にいくとしよーや」
「久し振りの喧嘩じゃ〜!」
目を輝かせていると、
「まったく、喧嘩っ早い奴等よ。3人に遅れをとるな!! バカガエルを護れェェェェ!!」
目が覚めたらしい近藤さんと、隊士達が。
「行くぞォォォ!!」
翌日の新聞では、真選組のお手柄と幕府要人の不祥事が大々的に報じられた。
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ゆず - 亜水さん» 総悟のSが初めて発揮された回。私結構お気に入りです。 (2019年7月16日 20時) (レス) id: e9f8937968 (このIDを非表示/違反報告)
亜水 - 本当だぁ!更新するの早いですね!凄い!あのカエルアニメで観たときマジで苛ついた!総悟あのまま首はねちゃえばいいのにって正直思いました。でもまあ最終的には焼かれてたんで良かったです♪ (2019年7月16日 20時) (レス) id: 9d2ec575ec (このIDを非表示/違反報告)
ゆず - 亜水さん» ありがとうございます!このシリーズを更新するのは私自身楽しいので、ドンドンしていけたらと思います。 (2019年7月15日 22時) (レス) id: e9f8937968 (このIDを非表示/違反報告)
亜水 - 桂優しいな〜再開場面、感動しました! (2019年7月15日 11時) (レス) id: 9d2ec575ec (このIDを非表示/違反報告)
亜水 - めっちゃ面白いです!読みやすかったです!更新頑張って下さいね次も観させていただきますので、よろしくお願いいたします! (2019年7月14日 17時) (レス) id: 9d2ec575ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆず x他1人 | 作成日時:2019年7月10日 22時