猫2匹 ページ14
「……アイツら本当仲良いなぁ」
「ガキ」
Aが太陽を拾ってきて、1ヶ月が経った。
その間に木々は葉を落とし、冷たい北風の吹く季節へと移り変わっている。
この1ヶ月、Aは暇さえあれば太陽と遊んでいた。
そのクセ総悟との勝負はやめねェんだから、まあ負けず嫌いなんだろう。
太陽の方もかなりAに懐いているらしく、今じゃ寝る時も風呂も一緒らしい。
それを聞いた時、猫って水が苦手じゃなかったかと思わずツッコんだ。
太陽と遊んでいる姿は、年相応のガキに見える。
昔から歳上ばかりに囲まれていたらしく末っ子気質なAだが、ちゃんと面倒も見れているようで安心だ。
「あ、トシ! 近藤さん!」
遊び疲れたらしいAは、俺達に気付くと目を輝かせて駆け寄ってくる。
普段は猫みてェな奴だが、こういう時はむしろ犬だ。
太陽はAの肩に乗っている。定位置化しているらしい。
「ニャーニャー」
ピョンと肩から飛び降りて、太陽が俺の脚に擦り寄ってくる。
しゃがんで撫でてやると、気持ち良さそうに喉を鳴らした。
Aそっくりだ。
そしてこの猫、野生動物としての勘とご主人様への愛情が凄い。
普段はこうやって甘えてくるクセに、Aをからかった時などは物凄い勢いで威嚇してくる。
……近藤さんは何もしていなくても威嚇されている。
もしかしたら、ゴリラとして認識されているのかもしれない。
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作者名:ゆず x他1人 | 作成日時:2019年6月18日 22時