検索窓
今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:45,370 hit

ページ24

施設長に用事があるという薮くんを、とりあえずみんなが過ごすリビングに通した。


まだあと2時間くらいは帰ってこないけど、と伝えると構わないから待たせてくれ、と言ったからだ。


薮くんは髪の毛が金髪になっていたし、ソファに座った足はやり場がないほど長くて、背が伸びたのだと知る。


でも、ふにゃりと笑うその顔は、変わっていなかった。


「久しぶりだね、薮くん」


俺は懐かしさでいっぱいになって、鼻の奥がツンとした。


「大ちゃんも、見違えた。

可愛く…いや、綺麗になったな」


薮くんは俺の頰に左手をあてた。



子供の時、よくこうやってくれた。

また、仲良くできるのかな…俺は懐かしくて、目を細めた。




ドサッ



何が起きたか、わからなかった。



さっきまでソファに座っていたはずなのに、
今は薄っぺらいカーペットに背中が当たっている。



目の前の薮くんの口の端が、キュッと上がっていて…



薮くんが笑っていることだけが理解できた。








着ていたお気に入りのTシャツは、引き裂かれてそれで腕を縛られた。部屋着の短パンも、下着も乱暴に取り払われ、遠くに投げられた。


素早い動きで、こういうことが初めてではないのだろう…
抵抗しようとしても、手が動かせない。


うつぶせで、古臭いカーペットに顔を押さえつけられる。呼吸さえままならない。
カリ、と耳を噛まれて、俺は肩を揺らした。


薮くんの顔が見えないことが、薮くんの声が聞こえないことが、とにかく怖かった。


「や…やぶくん…?」


ぐいっとお尻を高く上げられ、にゅるりと何かが、入ってくる。


、舐め、られてる…?



「や、な、なにっ…?」


「ん、大ちゃん、はじめて?」


薮くんが喋る吐息が、お尻にあたってぞわぞわとした。



あたりまえだ。
オトコと、したことなんか…


ぐちゅ、ちゅぷ…

唾液が中に送り込まれ、舌が、少しずつ奥へ入る。

固くした舌が好き勝手にずりずりと動き回り、気持ち悪い…






そう、思っていたのに。

・→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (121 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
299人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

まや(プロフ) - ちちちさん» ちちちさん、コメントありがとうございます!よくしろくまさんのページでお見かけしていますちちちさんですよね?|´-`*)遊びにきていただけてたなんて嬉しいですっ! (2019年4月27日 20時) (レス) id: b929bba7e5 (このIDを非表示/違反報告)
ちちち(プロフ) - ときめきと切なさと背徳感にキュンとしました!最後のゆとひかのゆーとの色気ったら! (2019年4月26日 19時) (レス) id: 666edffd2b (このIDを非表示/違反報告)
まや(プロフ) - しろくまさん» 大好きなしろくまさんにきゅんとしていただけたなら幸せですっ(´∩ω∩`*)ありがとうございます! (2019年4月26日 1時) (レス) id: b929bba7e5 (このIDを非表示/違反報告)
しろくま(プロフ) - まや様、Twitterのやぶひかお話しを上げて下り、ありがとうございます。改めて読ませていただいて、きゅーん(//∇//)やっぱりまや様の学園物は鉄板ですね…!! (2019年4月25日 8時) (レス) id: f22c03c885 (このIDを非表示/違反報告)
まや(プロフ) - ねね子さん» 来て下さってありがとうございます(*´˘`*)どうも薮くん病み気味です(笑)ねね子さんに褒められるなんて嬉しすぎます〜(//∇//) (2018年9月30日 22時) (レス) id: 66cf309f23 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:まや | 作者ホームページ:http://ma-no homepage  
作成日時:2018年6月5日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。