気付かされたこと6 ページ33
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「Aさん…」
目を擦りながらリビングの入り口にエスクプス氏が立っていた。
私は慌てて涙を拭いて写真立てをふせて
「あぁ、灯りで目が覚めちゃいましたか？ごめんなさい…」
なんとか取り繕って彼に声をかける
リビングの照明を薄暗くしていたので彼の表情が見えない。
目を凝らして見ているとエスクプス氏は私のいるテーブルへと近づいてきて
「何かあったら僕に言ってくださいって言ったじゃないですか」
そう眉尻を下げて困ったような顔を見せる。
そして椅子に腰掛けていた私をギュッと抱きしめてくれた。
彼の心臓の音が伝わってくるのがわかる。
「今日が命日なんですよね？あの彼の」
耳元でそう囁いてくる。
「ごめんなさい、気になって事故のことを調べたんです」
そう言いながら私から離れ申し訳なさそうな顔をする。
「あぁ、そうでしたか……
そうなんですよ、ちょうど今日で1年なんです。彼が亡くなって」
そう私は言うと、グラスに注がれたウイスキーをクイっと飲む干す。
そして空になったグラスを揺らして、
「お酒付き合ってもらえますか？」
そう尋ねるとエスクプス氏はもちろんと答えてくれた。
2人でグラスをぶつけ、乾杯をする。
「今日、久しぶりに彼の写真を見ました。今までは写真すら目にすることができなくて…」
ポツリポツリと話す私の目を見て、頷きながらきいてくれるエスクプス氏。
「1年経ったけれども、やっぱり彼の顔を見ると後悔ばかり浮かんで…ごめんなさいという言葉しか出てこない…」
話しながらまた涙がどんどんこぼれてきて、そんな私の背中を優しくさすってくれるエスクプス氏。
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ｷﾝﾓｸｾｲ(プロフ) - なみさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！ちょっと更新が停滞していますががんばって書きます♪ (2019年12月15日 20時) (
レス) id: be042a805d (このIDを非表示/違反報告)
なみ(プロフ) - はじめまして(^^)感動してウルウルしながら読みました。大好きな作品のひとつになりました！ (2019年12月15日 14時) (レス) id: ea29a86258 (このIDを非表示/違反報告)
ｷﾝﾓｸｾｲ(プロフ) - ちこなさん» 再度コメントありがとうございます。そう言って頂けると嬉しいです！気まぐれ更新ですが、これからもお付き合い頂けると幸いです♪ (2019年12月3日 19時) (レス) id: be042a805d (このIDを非表示/違反報告)
ちこな(プロフ) - 長編の予感嬉しいです！主とメンバーのやり取りが可愛くて何度も読み返したくなるお話しだと思います。これからも更新楽しみにしております (2019年12月3日 16時) (レス) id: 007cf2a6d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ボッチャ | 作成日時：2019年12月3日 15時
