私と彼らの物語2

星たちと夜空2 ページ2

‘






「進み具合はどうですか？」と編曲の進捗具合を尋ねてくる彼。

「まだまだです。現状、編曲の作業に入る前の段階というところですね。」

「そうですか、あまり根を詰め過ぎないでくださいね。」

「安心してください。今ちょうど曲を聞いてリフレッシュしていたんです。ウジ氏がいないうちに」

そう悪戯っぽく言うと彼が笑ってくれた。


「Aさんって、こんな感じの方だったんですね。」

「え？」そう聞き返す。

「なんというんだろう、シュアヒョンから天才ピアニストと聞いていたので、真面目そうというか固い感じのイメージを勝手に抱いていました。」


「そんな…私なんてどこにでもいる普通の人間ですよ」そう苦笑いしながら返事をする。


「そういえば何の曲を聞いていたんですか？」

会話が途切れない様にだろう、ウォヌ氏が質問をしてきた。

「きらきら星変奏曲です」


「きらきら星…変奏曲？

…あのきらきら星じゃないんですか？」
そう疑問をぶつけてくる彼。


「聞いた方が早いですよ」そう言いながら彼にイヤホンを渡し、繋いだ携帯のスタートボタンを押す。


曲が始まった瞬間「あぁ、なるほど」と呟く彼。


どうやら分かってもらえたらしい。









‘

星たちと夜空3→←星たちと夜空1

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す