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大切な家族3 ページ41








「音楽番組のMCすっげー大変だったど、毎週CARATに会えて、いつもとは違う姿を見せれるから すごくやりたかった…」

そう言って辛そうな顔を見せる


彼がファン思いなのは知っていたが、その思いの深さに心がじーんと熱くなった


「その事メンバーには話した?」

とりあえず確認のために尋ねた


「いや、もうボツになった話だし言う必要もないと思って言ってない」




酷く落ち込んだ彼の姿に、何と言葉をかけていいのかわからない

ふと、以前見かけた彼らの雑誌のインタビューの言葉を思い出した

メンバーの事を互いに話していた内容だった


「ねぇ、ミンギュ氏 "つらいときにはいつも、一歩先で導いてくれる人と後ろから背中を押してくれる人がいる" そうでしょ?」


しばらく考え込む彼

何の事を言っているのかまだ気が付いていないようだ


「宿舎に誰かしらいるだろうから、話しておいで」




「そっかそういうことか…」

やっと私の言っている意味が伝わったらしく、そう言ってソファから立ち上がる



「メンバーと話さなきゃ、俺たち13人の家族だもんな…」


そう言って宿舎に戻っていった




13人の家族か… その言葉に、彼らとの距離を感じてしまい 少しだけ寂しく思ってしまった







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作者名:キンモクセイ | 作成日時:2019年10月20日 23時

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