お仕え 10 ページ19
Aが目覚めてから気付いたのは自身がベッドにいることだった。
まだ開き切っていないぼんやりとする視界に彼女を目を擦った。
先程までは庭の木の下に居た筈。
なのにどうして部屋に居るのか分からなかった。
ベッドの横でリリアは椅子に座り、
足を組んで
目を瞑り船を漕いでいる
部屋の中の装飾は自室のじゃないと気付いた少女は、ここがリリアの寝室だと分かった
ベッドから降りて布団をきちんと畳み、
彼の肩をトントンとつつく。
『リリアちゃん、
リリアちゃん？
起きて』
「····」
『おはよう、お日さまが出ているよ』
「·····」
少年は応じない。
少女はとうとう心配になってきた。
普段の彼はすぐに答えてくれて
自分にも体の調子を聞いてくれる。
眠ったままの彼を、Aは夢の中に出てきた城の様子と連想してしまった。
『私を驚かそうとしているんだよね···？
そう、だよね。』
まだ息があるかどうか指で鼻の前にかざすと
急に少年の口が開き、
Aの白い指にアグッとかじりついたのだ。
『!』
驚いている彼女を見てリリアは笑う
『もう、てっきり長い眠りについたのだと思った。』
「そんな訳なかろう。
久しぶりの嚇かしをしてみたかっただけじゃ
この前の変顔のお返しだと思うがよい。」
少しの間だけ憂鬱な気分になったが、
Aの心はすぐに晴れた。
『良かった···──
大切な人を失くすのが怖いから。』
冗談で良かったと嬉しがる少女であった
少年は大きく背伸びをしてドアを開ける
「少し支度をしてからマレウスを迎えにいくとしよう」
出ていこうとする彼の肩をAは掴む
『私がベッド占領しちゃったから
ちゃんと寝れていないよね？』
先程の彼は本当に眠そうに見えたからだ。
昨日自室に戻っていればこんな事にならなかったと彼女は心の中で自分を責める
彼は自分より疲れている筈なのだから。
「心配するでない、わしはピンピンしておる。」
『でも···
別に昨日一緒に隣で横になってくれても良かったのに
少なくともそっちの方が寝れるから···』
「もう良い、マレウスの事に集中するのじゃ」
少年は俯く彼女の頭を優しく撫でて、
先に部屋から出ていった。
「────まだ嫁に行っていない娘と同じ所で寝る事はわしには出来んわい」
そう彼は呟いた
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リン - リリアちゃんカワイイ❤️続きが楽しみです (2022年11月24日 22時) (
レス) id: c3aa6be969 (このIDを非表示/違反報告)
晏昊 - はちゃめちゃドタイプ過ぎて……五回ぐらい見てしまった😅続きがめっちゃ気になるｯ!!!楽しみにしてます!!! (2022年9月20日 0時) (レス) id: 92be24dccc (このIDを非表示/違反報告)
敦 - え？好きです！続きが楽しみです！！頑張ってください！ (2021年7月27日 22時) (レス) id: b6ccf69655 (このIDを非表示/違反報告)
双葉 - リリアちゃんとの絡み大好きです！ (2021年6月19日 15時) (レス) id: 159c5aae09 (このIDを非表示/違反報告)
双葉 - 続きが楽しみです。気長に待ってます (2021年6月11日 21時) (レス) id: 159c5aae09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：寝巻き | 作成日時：2021年3月5日 19時
