お仕え ５ ページ12
ある日のこと
前日の晩に王子の眠りを見守る役を果たすためにベッドの縁でA一人だけ居た。
リリアにはまだ王と王妃と国を治める会議に参加したまま戻って来ない
召し使いたちは皆室外でいつ呼ばれても対応出来るように待機している
日に日にマレウスは元気で活発に成っていくのを見て嬉しがっているAではあるが、
寝付けさせるのが又少しずつ手強くなっていったのだ。
「キューッ」
王子はシーツの上で毛布を爪に引っ掛けてゴロゴロと転がる
『···眠くないの？』
機嫌よく尻尾をバタンバタンとベッドに叩き付け、口でAの袖グイグイとを引っ張る
小さな体だが大きな力だ
もっと一緒に遊んで欲しい、とねだっているように見えたAは
『うーん、仕方ないなぁ
私も一緒に暴れよう』
と言って大きなベッドにその体を沈め、
逃げるマレウスを毛布にくるんで
捕まえる
『寝ない子には
こちょこちょの刑が待っているんだよー？』
少し悪役顔をし、
両手の指を曲げて尖った歯を見せて驚かすようなポーズを取り
目に輝きを帯びて自分を見ているいる幼子に
顔を近付ける
これから起こる事はマレウスが知るわけがなかった。
何しろまだ言語がわからない、筈なのだから。
そうして少女は両手を彼のお腹に置いて
"擽りの刑"を始めたのだ
「ゥウウ!」
まだ上手に動かせない身を捻って彼女の手から逃れようとするも、出来なくてどうしようもない擽ったさに呻き声を発して楽しむ王子
ベッドの上で二人は大きく転げ回り
シーツや毛布、終いには天井に掛けているタペストリーを全て地面に引っ張り下ろし
部屋はまるで竜巻にでも襲われたかのように滅茶苦茶だった
暫くすると体力が消耗されたのか、マレウスは目を閉じて夢の世界に入っていったのである。
『ふふ、やっと寝た。
でも、これからあなたは王の成るための振る舞いをしないと。
マレフィセント様が今の状況みたら
きっと"又"私を怒るに違いないね』
温かい眼差しを寝ている王子に向けながら
Aは少し反省したのである。
と、その時に目の前の風景が霞む
『───···？』
何が起こったのか分からないまま、
少女は急な眠気に襲われ
ベッドの縁で伏せながら寝てしまった。
─────翌朝
「あーっ、うー！」
柔らかい手に頬を突かれて目を覚ましたAは顔を上げると、目の前には角を生やした可愛い男の子が自分を見て笑顔を見せるのに驚いた
。
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リン - リリアちゃんカワイイ❤️続きが楽しみです (2022年11月24日 22時) (
レス) id: c3aa6be969 (このIDを非表示/違反報告)
晏昊 - はちゃめちゃドタイプ過ぎて……五回ぐらい見てしまった😅続きがめっちゃ気になるｯ!!!楽しみにしてます!!! (2022年9月20日 0時) (レス) id: 92be24dccc (このIDを非表示/違反報告)
敦 - え？好きです！続きが楽しみです！！頑張ってください！ (2021年7月27日 22時) (レス) id: b6ccf69655 (このIDを非表示/違反報告)
双葉 - リリアちゃんとの絡み大好きです！ (2021年6月19日 15時) (レス) id: 159c5aae09 (このIDを非表示/違反報告)
双葉 - 続きが楽しみです。気長に待ってます (2021年6月11日 21時) (レス) id: 159c5aae09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：寝巻き | 作成日時：2021年3月5日 19時
