◇ ページ34
人気のない廊下を、私は着替えとタオルを抱えて走る。
早く風呂を済ませないと
長風呂したらもし又掃除のおじちゃん(←いないけど)が入って来たらこっちはこっちでヤバい。
風呂場の所は前もって談話室に行くときに覚えた。
地面はツルツルで冷たくて
靴を履いてもペタペタという音が響き渡る。
この音、もし真夜中のトイレに行く途中に聞こえたりしたら私はもう便座に座る前に漏らしているだろうよ。
怖いじゃないか
そして私はゼェハァと息を切らしながら風呂場にたどり着いた。
『つい...た..ゲホッ』
脱衣場に誰もいない事を確認して、私は猛スピードで服を脱ぐ....
という訳にもいかなかった。
『え。なにこれ、どうやって外すの?』
先に右腕の蛇の形(?)をした腕飾りを取ろうと思ったけど、なかなか落ちてくれない。
まるで本当に蛇が巻き付いているようだ。
どこかに仕掛けがあってコツを掴んで外せるんだろうと腕を上限に振り回してみたけど、うんともすんとも言わなかった(腕輪が)
仕方ない、
つけたまま入る事にした。
ここで又問題が。
もしここに服を置いて風呂に入って、
他の誰かがも入って来たら
さらしとか下着は男物じゃないのを見たら怪しがられるかもしれない。(←隠しなさい
いや、そういう趣味な人はスカラビア寮生にいないと思うが。
だけど心配になって服とタオルを持ったまま浴場に入っていった。
いいよ、服が濡れても。
女だとバレないよりはましだ。
───────────
広くて蒸気がもんもん立ち上がっている浴場も中は凄い豪華だった。
早めに出るつもりだから私は適当に大きい盆で湯を掬って頭から三回くらい被った。
背中に行き渡る暖かいお湯が浄化してくれるように、肩が軽くなって心情が軽くなった気がした。
『ふぅ....、明日からもっと学校に馴染めるように頑張ろう』
石鹸を泡立てて軽く体を洗った後に
私は畳んだ服を頭の上に載せて
少しだけ湯船に浸かることにした。
暫く
ぼーっとして手の水鉄砲で遊んでいると
遠くからバタバタと足音が聞こえてくる。
嫌な予感がする。
誰か来ている。
ガラッと開く扉から
男の声が聞こえてくる。
?「宿題終わった後の風呂は格別だよなー
ゆっくりしよっと。」
この声は多分寮生の中の一人だ。
ヤバい
彼一人だけなのは幸いだけど、
私が居る事を気づかせる訳には....!
頭の中で警鐘が鳴る。
234人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
C-ちゃん(プロフ) - 面白いです!あと少し気になったのが、NPCって何ですか? (11月10日 10時) (レス) @page17 id: dbb14c790e (このIDを非表示/違反報告)
バイオレット - 今日見始めましたが神です、はい (2022年1月26日 15時) (レス) @page8 id: 7a0f02f114 (このIDを非表示/違反報告)
寝巻き(プロフ) - うみねこさん» え、まじですか!一回設定の所を見てきたのですが押していませんでしたが。。。もう一度見てきます!よければあとでもう一回確認して頂ければと思い出す汗ありがとうございました! (2021年6月5日 16時) (レス) id: a4632cb321 (このIDを非表示/違反報告)
うみねこ(プロフ) - オリジナルフラグ付いたままですよ…汗 (2021年6月5日 16時) (レス) id: 55d88c0b4f (このIDを非表示/違反報告)
ちろちろ(プロフ) - ユメゾラさん» うっひょああ?!そう言って貰えて凄く嬉しいです!頑張るぞぉー!! (2021年2月23日 20時) (レス) id: a4632cb321 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:寝巻き | 作成日時:2021年2月15日 14時