おはよう、おやすみ。 (ページ37)

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シンゾウ観覧車想像その2 ページ37

擬似兄弟ペア！の完成版です。作成当時のページだと分かりにくいかもなので作成し直しました。

「リュウ、本当によかったのか？休んでいてもよかったのに」
「ううん！ナオ兄さんいつも頑張ってるじゃん。休んでるとこ全然見ないし……それならせめて僕もお手伝いしたいなって」
「そうか、ありがとう。でも途中で辛くなったらいつでも言ってくれ。リタイアするから」
「へへ、わかってる」

『リュウだ。お姉ちゃんがいないとダメなリュウ』
『けどそのお姉ちゃんはゲームオーバー(いなくなっちゃった)』
『誰のせい？』
「……っ」

『リュウのせい』
『リュウのせいでチアキはゲームオーバー』
『リュウがいなかったらああならなかったよね』
「それは違う」
「チアキはリュウを大切に想っていて、リュウに生きてほしくて託したんだ」
「チアキの想いをそんな風に言うな」

『そして今度はナオ兄さん？』
『随分明るくなって、引っついて』
『代わりがいればいいんだね』
『チアキ(お姉ちゃん)のことはどうでもいいんだ』
「ちが、違う……」
「チアキのことがどうでもいいわけないだろう」
「チアキはリュウにとってたった1人の、かけがえのない姉なんだ」
「ずっと一緒だったのに喪って平気でなんていれるわけないだろ。1日2日で癒える傷じゃない」
「俺がリュウの支えになれるなら、なりたいんだよ」

「ナオ兄さん……」
「大丈夫だ、俺がついてる(お前は1人じゃない)。もう少しだけ頑張ろう」

『いい気になって言えるね』
『ずーっとナオは変われないのに』
『だってほら、何もできてないでしょ？』
「……次は俺か」
「知ってる。でも、それじゃ駄目だって気づいたから。変わるって決めたんだ」
「できてるかはわからないけど」

『みんなを守りたい』
『みんなで一緒に出る』
『けどそのみんなはゲームオーバーになっていってるよ？』
『立派なのは志だけだね』
「それは……」

『ナオがちっぽけな存在だからだよ。頼りないからみんな言わないの』
『ナオが悪いんだよ。ナオがずっと逃げてたから』
「……」

『先生失格だよね』

「違う！」
「……リュウ？」

「ナオ兄さんをそんな風に言うな！」
「ナオ兄さんは頑張ってる！人と関わるのが怖かったのに、みんなとお話してる！」
「頼りないわけないだろ！ナオ兄さんは凄いんだ！優しくて、責任感があって真面目で……！」

「幻が……あるわけない嘘が！」

「僕を救ってくれたナオ兄さんを貶さないで！」