乾いた花も花束に足り得る。 (ページ23)

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「は……！？マジサイテー！頭イカれてんじゃないの！？」

まだ吠えるか。

「君が今まであの子にしてきたことはこれと同等だ。むしろ足りるか微妙なくらい」

「それに、これは事実の分だ。わたしの恨みも合わせると……20本かな」

「ふ、ふざけてる……！」

「何よ！あんたがされたわけじゃないのになんで怒るわけ！？意味わかんないんだけど！あんたが脅してきたって先生に言うから！」

この女はいつになったら認めるんだろう。昼休みも10分切ってるんだけど。

「＿＿いいけど」

わたしは女を掴み、床に雑に捨てる。

「それなら、わたしもやることをやろうかな」

そして女の方に近づき、首に手を添えた。

「君のことだからわたしをいじめるなり、またあの子をいじめるなりするんだろうね」

「じゃあ好きにすればいい」

「わたしがそれを看過しないだけのこと」

「だし＿＿されるがままじゃ嫌だからね」

お返し、しないとだろう。

「どうかな、ちょっとはわかった？……まだ微妙かぁ。それもそっか」

「懲りないね。まあ、関係ないんだけど」

「君がこれ以上くだらないことをするのなら＿＿××××××××」

そう言うと、女は目を見開いた。

「へぇ、自分可愛さ？さっきも言ったけど人にするのなら自分だってされていいんだよね」

「そのつもりで君はやってきたんだよね」

「反抗される可能性をちゃんと考えてたんだよね」

「違う？それなら＿＿」

「最初からしちゃ駄目だよ」

見据える。

「あの子を狙ったことが間違いだったよ。そもそも誰だろうが駄目なことだけどね」

「君は大事に想える子がいないから、こんな趣味の悪い暇つぶしをしてるんだ」

「その子がいてもいなくてもわかるべきことだけれど……」

そこで忘れていたのでやっと手を離す。

「……はっ……何……」

「要件はひとつだけ。さして難しいものでもない」

「私と月待つゆに関わらないでくれ」

「わかった？」

「……」

「嫌なら20本と前歯を抜こうか……」

それっぽい器具がないか探す(ふりをする)。

「わ、わかった！わかったから……！」

「そう。じゃあ用はこれだけ」

女が消えたことを確認して、わたしは教室へ戻ることにした。