ツヴァイ ページ3
「え…？」
「俺も逃げようとしたんだ。…でもな、外には出れるが、歩いても歩いてもこの荘園に辿り着くんだ。他の奴らもそうらしい。｣
あ、ここ荘園なんだ…
ていうか、歩いても歩いてもこの荘園に辿り着くんだ…って、まさかね…。
そんな小説みたいなことある訳ない…よね？
「そ…そんな事、ある訳……」
「それがあるから困ってんだろうが。」
あっさりと言い返されてしまった。
「で、でも…！わたし、自分の意思で来たんじゃないのに…！」
何を言っても状況は変わらないのに、何故かその言葉が出てきた。
ナワーブさんは「あー…」と困ったように頭を掻いた
あ、どうしよう。困らせちゃった……そんなつもりはなかったのに。
「……まあ、出る方法がない訳じゃないんだ。」
「え」
今日だけで何回驚いただろうか。
「順を追って説明する。まずここではな、ゲームが行われてるんだ。ゲームっつっても、2Dみてえなピコピコした画面越しのやつじゃなくて、命張ったやつな。」
「い、命…!?な、なんで…？」
「賞金だよ。ここにいる奴らはな、皆賞金を求めてここに来たんだ。…もちろん俺も。」
賞金？…お金？お金だけの為に…？
「あ、金じゃねえぞ。というか、なぁ…それぞれの望むものと言うか……。もっと、ほら…人を生き返らせるとか、そういう非現実的な事とかだよ。本当に出来るかどうかは知らねえけどよ…。」
……人を、生き返らせる。
それって、何人でもいいのだろうか。
「…ナワーブさんは、何が欲しくて参加したんですか。」
おかしいな。こんな異常な状況なのに、わたし、今すごく冷静だ。
というか、何聞いてるんだ。人の…プライバシー？にも関わることでしょ…
「……さぁな。ほら、ガキはもう寝ろ。今何時だと思ってんだよ。」
「わっ!?」
はぐらかされた…って、当然だけど。
そしたらいきなり、姫抱きにされてベッドに降ろされた。
あっ、すごいこのベッド…ふかふか……
「…初めてこんな良いベッドに出会ったかもしれません。」
「そーかよ。…おやすみ。」
「はい…………おやすみ……なさい………」
あまりに寝心地が良くて、うとうとした口調になってしまった。後半、ちゃんと言えたかも怪しい。
それもこれも全部このベッドが良質なせいにして、わたしは眠りに落ちた。
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No.3(プロフ) - コメント失礼します。夢主ちゃんの設定めちゃくちゃ好きです…！ 文章も見やすくて綺麗で見てて楽しいです！ これからも無理せず更新頑張ってください！！ (2023年3月10日 5時) (
レス) id: b2b09338e3 (このIDを非表示/違反報告)
ねこなべやみなべ(プロフ) - 【湖の宝石】さん» うわわ！！ありがたきお言葉…！亀さん更新卒業式近日開催し"ま"す"！！！！ (2021年11月6日 22時) (レス) id: cfbde54238 (このIDを非表示/違反報告)
ねこなべやみなべ(プロフ) - 白狐-bilyakko-さん» そ う で す ！！！！まさか当ててくださる方が現れるとは…！お気に入り登録ありがとうございます！！！！ (2021年10月23日 10時) (レス) id: cfbde54238 (このIDを非表示/違反報告)
白狐-bilyakko-(プロフ) - こんばんは！関連作品ランキングの1位に面白そうな作品があったので覗かせて頂きました！お気に入り登録させて頂きましたm(_ _)m失礼でなければお聞きしたいのですが、夢主ちゃんってもしかしてドイツ人ですか？数字に聞き覚えがあったので… (2021年10月22日 22時) (レス) @page9 id: 04888e399e (このIDを非表示/違反報告)
ねこなべやみなべ(プロフ) - リチウム電池さん» ありがとうございます！！頑張ります！！！！！ (2021年10月14日 16時) (レス) id: cfbde54238 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねこなべやみなべ | 作者ホームページ：http teno1
作成日時：2021年10月6日 2時
