アインス ページ2
静かに、音を出さないようにして、わたしは館を歩いていた。
体内時計で言うと多分2日前。目が覚めたら知らない建物の暗い部屋にいた。
ベッドとか、そういった生活必需品がなかったことから、物置とか…そういうところだったんだろうな。と思う。
その部屋にあった換気口…なかなかに大きくて、わたし位の大きさなら余裕で入れそうだった。
だから、そこから色んな部屋を通って、廊下に出た
それで、今は出口を探しているところで…あ、あった！
お腹も空いたし、知らないところだからか、精神もすり減っている。
はやく、戻らなきゃ…
そう思って、私は出口らしき扉のドアノブを握った
そのまま回そうとしたとき、わたしの手の上に、誰かの手が重なった。
「え……｣
ゴツゴツしてる。男の人の手？
何故かわたしは冷静だった。
いや、恐怖のあまり、逆に冷静になってしまったのかもしれない。
「誰だ、お前。」
低い声が頭上から降り掛かってくる
こっちからも「あなたは誰？」って聞きたいのに。
口が震えて、何も言えない…。
｢わ…から、な…………｣
やっとの思いで、途切れ途切れの言葉が出た
…わからないというのは、実質間違いではないかもしれない。
だって、なんで自分がここにいるかも分からないんだから！
どうしよう…手を振り払いたいのに、この男の人の方が力が強くて振り払えない…。
……わたしはただ、家に戻りたいだけなのに！
「…お前、とりあえず来い。」
そう言われて、わたしは抵抗せずについて行った
「…で、名前は？」
｢えっ、と……A・テレストです…｣
「あ？聞こえねえな。ほらもっとでけえ声でもう一度。」
｢A・テレストですっ…！｣
どうしよう、ひたすらにこの人が怖い…！
「ん、Aな。俺はナワーブ・サベダー。傭兵だ。…見ねえ顔だが、お前も招待されて来たのか？」
し、招待…？どういうこと？
｢ち、違うっ…い、ます。気がついたら、いつの間にか物置みたいな部屋にいて…そ、それまでわたし、家にいたはずなんです！｣
説明に精一杯になってしまい、つい声を荒げてしまった
「あー、一応はわかった。でも今は夜だから静かにな。」
「あっ……ごめんなさい…………」
や、やってしまった…
「…お前は、自分からここに来た訳じゃなねぇんだな。」
「は、はい。」
だから帰らせて。と言うように、ナワーブさんを見る
「……いや、でもなあ。どんな都合だろうが、ここの主は誰一人逃がす気はなさそうだぜ。」
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No.3(プロフ) - コメント失礼します。夢主ちゃんの設定めちゃくちゃ好きです…！ 文章も見やすくて綺麗で見てて楽しいです！ これからも無理せず更新頑張ってください！！ (2023年3月10日 5時) (
レス) id: b2b09338e3 (このIDを非表示/違反報告)
ねこなべやみなべ(プロフ) - 【湖の宝石】さん» うわわ！！ありがたきお言葉…！亀さん更新卒業式近日開催し"ま"す"！！！！ (2021年11月6日 22時) (レス) id: cfbde54238 (このIDを非表示/違反報告)
ねこなべやみなべ(プロフ) - 白狐-bilyakko-さん» そ う で す ！！！！まさか当ててくださる方が現れるとは…！お気に入り登録ありがとうございます！！！！ (2021年10月23日 10時) (レス) id: cfbde54238 (このIDを非表示/違反報告)
白狐-bilyakko-(プロフ) - こんばんは！関連作品ランキングの1位に面白そうな作品があったので覗かせて頂きました！お気に入り登録させて頂きましたm(_ _)m失礼でなければお聞きしたいのですが、夢主ちゃんってもしかしてドイツ人ですか？数字に聞き覚えがあったので… (2021年10月22日 22時) (レス) @page9 id: 04888e399e (このIDを非表示/違反報告)
ねこなべやみなべ(プロフ) - リチウム電池さん» ありがとうございます！！頑張ります！！！！！ (2021年10月14日 16時) (レス) id: cfbde54238 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねこなべやみなべ | 作者ホームページ：http teno1
作成日時：2021年10月6日 2時
