小児科先生は悪魔

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廉side








今日は平野先生と夜勤。


なんか嫌やな。平野先生ってなんでも見透かされそうな感じがすんねんな。




紫耀「永瀬、見回り行くぞ」


「はい…」




真っ暗な廊下は怖い。昔のことを思い出す。






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父『ここに入っとけ！！』


『いや、嫌や！開けて、いやや！だれかあけて、おかあさん』








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バチン！




え、なんで電気消えたん？




紫耀「あーブレーカー落ちたかって永瀬…？」


「いや、ごめんなさっ！」




父さん、ごめんなさい！次はちゃんとするから。開けて！




「嫌や、おと…さっ！」




真っ暗な押し入れに何日おったやろ。誰も気付いてくれんくってただただ声がかれるだけやった。




紫耀「永瀬！俺だ、平野紫耀だ」


「…平野、せんせっ！」




さっきまで居た、あの家と押し入れと父さんはいなくて、代わりに平野先生と病院の廊下が現れた。




紫耀「…永瀬、この傷とさっきのパニックについて話してくれないか？」




頬に貼ったガーゼを撫でながら平野先生はそう言った。


心は助けてと叫んでる。でも簡単に話してもいいのだろうか。傷を見ても引かないだろうか。


きっと大丈夫やんね？平野先生なら。

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