小児科先生は悪魔

使えない新人 ページ4

紫耀side








廉「今日から小児科でお世話になります！永瀬廉ですよろしくお願いします！！」




最初は皆そうやって元気いっぱいでやって来る。結局俺の指導について行けなくなって辞めていく。


それが普通だった。




神「今回は優しくしろよ？」


「まあなるべく」


玄樹「絶対しないでしょ」


神「廉くんいいじゃん！顔良いし、スタイル良いし！女の子みたいで」




わーそんなこと言ったら怒られるぞ？




ﾊﾞｼﾝ！




玄樹「神宮寺先生休み希望早く出してくださいね！」


神「いや違うんだよ玄樹〜」




俺はしーらない。


新しく俺につく奴はその永瀬廉という奴らしい。まあ新卒だから使えねぇだろ。そう思った。




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「おい新人！検温に時間かけんな」




案の定使えない。


診てる病室の子達には舐められてるし動きは遅いし、不器用だし…。




廉「悪魔ですあの人！」


「誰が悪魔って？」


廉「ひぃ！」




ナースステーションでボヤいてるのを聞き、どうせ俺の事だろうと聞き返せばお化けを見たような顔。


これだから新人はと思い、パソコンで看護日誌をチェックしたら、途中から何書いてんのわかんなくなっていた。


プラスやらパーセントやら…担当者の名前を見ると彼奴の名前が打ってあった。




「お前さ」


廉「はい」


「これなに？」


廉「え！？」


「それはこっちのセリフだ、今すぐ書き直せ」


廉「すみません…」


「使えねぇ」




そう言って岸くんのいる外科に行った。



「岸くん、これ菊池風磨くんのカルテ」


岸「お！サンキュ」


「ん」


岸「そういえば神宮寺から聞いたぞ？また新人くん虐めてるって」


「虐めてない。ミスばっかりする彼奴が悪い」


岸「初めはそういうもんだって！」




俺は岸くんみたいに新人をリラックスさせるような人じゃないしジンみたいに優しくもない。


どうせ俺は悪魔だよ。

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