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十話(MISSION '10) ページ34

『・・・で、その旧校舎がなんなんだ?今のところ私には初耳情報しか入ってこないんだが』




テーブルの上置いてあった輪ゴムを指に引っ掛けて飛ばし、えいえいと谷崎を攻撃する夜乃。「早く進めろ」の合図である。




「わかりましたわかりましたからやめてください痛いです・・・」




夜乃が輪ゴム攻撃をやめると、谷崎はまた話し出す。




「えー・・・まあ簡単に云うと・・・お化け退治・・・?なんですが・・・」




『は?』




「・・・お化け退治?」




.....................


──旧校舎には、お化けが出る──



ザックリとはしているが、まあ、よくある学校の七不思議というやつだ。





そして





その七不思議を確かめに行くという者も、よくあるもので──




『・・・で、その七不思議を聞いた一部の生徒が旧校舎に肝試しに行き、この間、ついに怪我人が出たと。』




「はい・・・怪我自体は骨折と重傷なんですが、階段を踏み外したもので・・・でも、それが“お化けの仕業”という話になってしまって、怪我人が出た今も、肝試しと称して旧校舎に行く生徒が多いみたいです。」




「・・・成る程ね、校長が私達に依頼した理由はこれか」




「理由?」




太宰は頷き、続ける。




「先刻も云った様に、私達の評価は高いだろう?つまり、校長は私達にそんなお化けは“いない”、“存在しない”という結論を出して欲しいんだ」




『・・・何故?』




「そうすれば、探偵部が、実績のある探偵部が調査して“いなかった”と云えば、教員や保護者が目を三角にして云うよりか効果はあると考えたんだろう」




太宰は一つ溜息を吐いた。

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やっさん(プロフ) - にーさんのイメログの、人物夜及さん、だったのですね。それにしても、夜及さんの前に、あの、太宰治さんが手玉にとられるとは(苦笑)。ハッピーエンドで、よかったです。 (2020年4月27日 21時) (レス) id: fd24bdc7a6 (このIDを非表示/違反報告)
璃子(プロフ) - 月桂樹さん» 相方の代わりに私がお返事させていただきます。いい作品とのお言葉、ありがとうございます。それはCSSの関係でして、本当は後ろに背景が表示されます。読み込みの問題かと思われますので、ご了承ください。 (2019年2月7日 17時) (レス) id: 8aacdcc603 (このIDを非表示/違反報告)
月桂樹(プロフ) - いつも読まさせて頂いております!とても良い作品でお気に入り登録させて戴きました!少し何ですが、白が背景なのでどうしても説明文?が黄色なので見えづらいです…。長文失礼しましたm(_ _)m (2019年2月7日 11時) (レス) id: 5423a3a7ff (このIDを非表示/違反報告)
包帯運び屋の蛞蝓(さぶ) - 有難う御座います!全然更新できてなくて申し訳ないです・・・ (2018年8月29日 21時) (レス) id: 447c5e9774 (このIDを非表示/違反報告)
愛∞ - 包帯運び屋の蛞蝓さん» 大好きです。面白いです。更新頑張ってください! (2018年8月26日 11時) (レス) id: 64e52e5a9f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:包帯運び屋の蛞蝓とアイカ | 作者ホームページ:((o(^∇^)o))  
作成日時:2018年7月20日 6時

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