・8 ページ11
「なっ…………!」
「え、誰……?」
こちらの本名を、一語一句違えることなく言わしめた
異能力者であれば1度は聞いたことがあるであろう、世界の均衡を担う者の名と、この腕を務める
国木田は太宰が告げた名を耳にして戦慄し、方や中島の方は夜目が効いてきたのか、先ほど助けてくれた2人が、何故自己紹介と違う名で呼ばれているのか分からず、本音が漏れてしまっている
「…………っ」
『やめなさい、ベディヴィエール。
ここまで来ては逃げられないし、お前の異能は彼には効かない』
「
『そんな顔をするな。我々は彼らと戦いに来たわけじゃない。それに、探偵社はヨコハマの中でも比較的安全圏だ。秘密さえ守ってくれれば大丈夫だよ』
正体がバレたことにより、この場を脱するために自らの異能を解放しようとする執事を彼女は止める
異能を使ったところで、目の前にいる男に無効化され、あまつさえその天才的な頭脳で異能を特定されて終わり
それに、無理をしてまで逃げる理由もない
彼らは、身分を偽ってこの街に潜入捜査をしに来ている訳では無いのだから
彼女はそう言って執事を宥め、そして1歩踏み出した
途端にそこは、暗闇の中に照らされたスポットライトの真下である
『流石は音に聞く太宰治。我らの姿をあの位置から見定め、本名まで突き止めるとは。流石、
「お褒め頂き恐悦至極。
彼女と太宰の間に、冷えた何かが走るのがわかる
周囲の体感温度は、恐らく3℃は下がった事だろう
「……それで、麗しの
『折角だがお断りする。
私は
「ご冗談を。
『だそうだ。だから挨拶は御遠慮しよう
それで、太宰治。君は最早一般人に成り下がった我々に、何か用かな?』
「それこそご冗談を。
………探偵社員である私が、今世界を混乱に貶めている要因の貴女方を見つけて、何もせずに帰すとお思いで?」
『…………………またまた、それこそ冗談だな』
266人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ニコニコマーク! - ふぅ…敦くん?ちょーっとそこの位置代わってもらえないかな?代わらなくてもいいから取り敢えず敦くん達が座っている席の近くの壁になりたい…今すぐ二次元に行きたい… (2022年12月6日 6時) (レス) @page43 id: 23150a6704 (このIDを非表示/違反報告)
ニコニコマーク! - すみません…今思ったんですけど、坂口安吾の異能力が『堕落論』だった気が… (2022年12月5日 17時) (レス) @page4 id: 23150a6704 (このIDを非表示/違反報告)
瀬羅 - 攻め…?攻め⁉︎攻めと言いましたか作者様。マジでございますか?スゥーーーーーー、フゥーーーーーーーーーー、控えめに言って神ですか。神でしたね!そうでした!無理のない程度に頑張って下さいね! (2022年11月17日 16時) (レス) @page48 id: 3328415a9f (このIDを非表示/違反報告)
ツバキ - こんにちわ 好きです。 かっこよすぎません?????強い女性好きです。神に出会ってしまいました!!! 更新待っています が無理はしないように頑張ってください!!!!! 楽しみです! (2022年11月16日 18時) (レス) @page47 id: 7f6eba9c4e (このIDを非表示/違反報告)
瀬羅 - スゥーーーーーーーー…好きです。なんですか、神ですか。神でしたね‼︎無理無理夢主様カッコいい…そして遂にポートマフィアに接触しそ〜!あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!更新待ってます!頑張って下さい! (2022年11月16日 16時) (レス) @page47 id: 3328415a9f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ