寝込み (ページ5)

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kym side

北斗と2人でご飯を食べに行くのは初めてで自分から誘ったのにどのお店へ行ったらいいのか分からず「ここが1番だよな」なんて言い訳をしていつもメンバーと行く居酒屋に来た

席に案内されて座り「疲れたな」と言ってみれば「そうだね」と返ってくるがぎこちなくてお互い頑張って会話している感が拭えない

見慣れたメニューを開いて「いつも通りのやつでいい？」と尋ねてくる北斗に「うん」と言い頷く

店員さんを呼び俺が普段飲んでいるお酒や食べている料理をスラスラと注文しているのに驚いた

「よく覚えてるね...」

北斗は首を傾げて「何が？」と言ってきたので「俺がいつも食べてる物とか...」と説明すれば「何回もご飯行ってるんだから覚えるでしょ」と当たり前のように言ってくるが勿論俺は覚えていない

せめて好きな人の飲んでいるお酒ぐらいは覚えようと心に留めた

飲み物が運ばれてきて「おつかれ」とグラスを合わせ乾杯する

疲れた身体にお酒が染み渡り「あ～美味しい！」と無意識に声が出る

「京本、おっさんみたい」

「え」

そう言って口角をあげながらお酒を飲む姿に色気があって見惚れていると「そんな見てどうしたの？」と言って不思議そうな顔をする北斗に「なんでもないよ」と返し目線を逸らす

　

「明日の撮影も俺達ペアだな」

「え、そうなの？」

初耳という顔をすれば「ちゃんとスケジュール聞いときなよ」と言われ口をすぼめたら「あざといな～」なんて言って眉間にしわを寄せる北斗

意外と自然に会話できてる気がする

高地から心配するメッセージが送られてきていたので安心させる様に「大丈夫！」と返信をすれば「明日話聞かせてね」と返ってきたので"了解"というスタンプを送る

その後も北斗と仕事の話をしたり特に盛り上がりは無かったが楽しく会話できたと思う