寝込み (ページ4)

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kym side

撮影が無事に終わって控え室へ戻る

今日の仕事はこれがラストで帰る支度をしていると次の仕事があるメンバーが次々と控え室から出ていくのと入れ違いで個人撮影が少し長引いていた北斗が入ってきた

「ごめん！大我！また話聞くわ！」

そう言って帰って行く高地に「おう！ありがとう！」と手を振るが内心焦っていた

控え室には北斗と俺の2人っきり

気まずい空気が流れその場から離れたいと思い「お疲れ様」と言い控え室から出ようとすれば「まって、」と引き止められる

「なに？」

「スマホ忘れてる」

こんなタイミングでドジが出てしまうなんて俺の馬鹿野郎と思いながら「ありがとう」と言いスマホを受け取ろうとした手を掴まれる

「京本さ、最近凄い俺のこと避けてるよね」

俺は「え...」と言って惚けたが避けているのは事実なのだ

寝ている北斗にキスをするというのが習慣になってからこの事は絶対にバレてはいけないと思い少し距離を置いていたが逆に怪しまれてしまっては意味がない

「ごめん...避けてたつもりはなかった」

咄嗟に嘘をつけば掴まれていた手が離され「そっか」と言いスマホを渡してくれたが北斗の表情は寂しそうでそうさせてしまった事に罪悪感を感じて「このあと予定ある？？」なんて口を滑らせてしまう

「ないけど...」

「ご飯行かない？」

一瞬驚いた顔をした北斗だったが「行こうかな」と表情が少し明るくなったので安心する

まだ帰る支度を終えていない北斗を待っている間に仕事中の高地にメッセージで助けを求めれば「頑張れ」とだけ返ってきたので「この役立たず！！」という文字と怒っているスタンプを送る

「ごめん、待たせた」

申し訳なさそうな顔をする北斗に「全然大丈夫、行こうか」と言って控え室を後にした