私たちの日常。part2《東海オンエア》

61.タバコ ページ14

.Aside


お風呂上がり。てっちゃんに次入って〜って言おうとして部屋に行ったけどいない。

リビングにもいない。でも、靴はある。


『ん〜？？』


家の中をウロウロして、やっと見つけた。

ベランダに出る窓がちょっと開いて、カーテンが微かに揺れてる。

頭だけ外に出すと、手すりにもたれかかって夜景を見つめるオレンジの頭が見えた。


て「ふー…」

『てっちゃん？』

て「ん、どうした」

『どうしたはこっちのセリフだよ？』

て「ああ、ごめんごめん」


気付かなかったけどタバコを吸ってたみたいで、

手に持ってたのを一吸いしてから消火用バケツに投げ入れた。


『タバコやめたんじゃなかったの？』

て「たまーに吸いたくなるんだな、これが」

『ふーん…どんな時？』

て「センチメンタルな時」

『なんだそりゃ…お風呂あいたから入ってね』

て「もう1本吸ったら行く」


そう言ってタバコの箱をこっちに向けてシャカシャカ振る。

ニカッと笑ってみせるけど、どこか寂しそう。


『…私もちょっといてもいい？』

て「もちろん」


スリッパを履き替えて隣に行くと、てっちゃんがタバコに火をつける。

ｼﾞｭｯという音と共にライターの火で一瞬だけ照らされたその顔は、いつもより大人っぽく見えた。


『なんかあったの？』

て「男には言えない悩みもあるもんだ」

『そうやってまた内緒にする…』

て「まあまあ」


タバコを咥えて、煙を含んで、息を吸い込んで、
肺に溜めた煙をゆっくり吐き出す。

その一連の流れの中に 深いため息を隠してるように見えて、
顔はやっぱり寂しそうで。


『そんな顔してると幸せが逃げちゃうよ？』

「…それは困ったな」

『でしょ？じゃ元気出した方がいいよ』

「頑張る」

『うん』


…結局あんまり話さないままてっちゃんはお風呂に。

こういう時あんまり絡まない方がいいのかなって、私も早く寝た。

次の日起きたら何もなかったようにケロッとしてましたとさ。


おしまい！





途中まで書いて2週間くらい放置してて、どういうオチにしたらいいか思い出せなくて
こんな感じになっちゃいました(´ `)


まだこれ見てくれてる人がいるかわかんないですけど、
もしいらっしゃったら感想やリクエスト適当に投げてくれると嬉しいです！

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