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ミアの彼氏の話や、ゾムの話をしてそれなりに盛り上がっていた時
『きゃああああああ！』
突然甲高い悲鳴が鳴り響き、鉄の匂いが鼻をかすめる
思わず振り返った俺の目に映ったのは、1人の女性に男が馬乗りになって刃物を振り上げている光景だった
男はそのまま腹部、胸部、そして脚へとナイフを振り下ろす
｢…え｣
何、これ
どうすればええんや…
｢…い、や｣
ミアは瞳に涙を滲ませ、震える声でそう呟く
周囲の客はパニックに陥り、悲鳴を上げている者も多い
だがすぐに駆けつけた警察に男は取り押さえられ、姿を消した
刺された女性の服は血で赤黒く染められていて、とても直視出来るようなものでは無かった
｢…外、出ましょうか｣
震えている彼女の手を引き目も当てられないような惨劇の場から離れる
…どこか、休めそうな場所は
あの場所なら…クレープ屋さんの前の開けた場所行くか
｢…ミアさん、歩けます？｣
｢大丈夫です…｣
向かっている最中、隣で会話している女性達の声が聞こえてくる
『ねぇ、あの女の人みた？
まるで吸血鬼に刺し殺されたような跡が…』
『…っ縁起でも無いこと言わないでよ！』
『だってそうじゃない？ターゲットを見つけた瞬間刺し殺して血肉を貪り食うんでしょ？』
あんなおぞましい事、人間がやるなんて信じられないわ』
『…うん。あの男、吸血鬼だったらどうしよう』
『ねぇ、そこの貴方はどう思う？見てたのよね？』
｢っえと……僕ですか？｣
思わず手に力が入る
どう思うって言われても…完全に人間やったし
…吸血鬼なのは俺やし
『そう、貴方よ
あれが人間の仕業と思える？』
｢…いや、思えないですね
もしあの人が吸血鬼なら、早く息の根を止めて欲しいです｣
いたたまれない感情が渦巻く
女性が再び口を開こうとした時、後ろから抱きついてきたミアが上目遣いでこちらを見上げる
｢ねぇ私怖い…早く帰ろう？｣
｢…せやな。帰ろか
すみません、ここに居るのも怖いのでお先に失礼します｣
ミアと手を絡め、その場から離れる
その後、他の人に話しかけられることは無く
当初予定していた場所に到着した
｢…ミアさん、ありがとうございます｣
…助かった
ミアさんが恋人のふりをしてくれなければ、今頃も話に付き合わされている事だろう
｢いえ…私も聞いてて不快でしたから。
ロボロさんは大丈夫…ですか？
私よりも思うところがあったのでは…｣
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くおろと - めちゃくちゃ好きな小説です…続き楽しみにしてます！ (2022年11月1日 17時) (
レス) @page1 id: 91be8eb151 (このIDを非表示/違反報告)
sala(プロフ) - クレナさん» 励みになります、ありがとうございますっ！ (2021年8月22日 23時) (レス) id: 6774b94e1b (このIDを非表示/違反報告)
クレナ - もちろんですよ！！！ (2021年8月22日 12時) (レス) id: c2d20227cd (このIDを非表示/違反報告)
sala(プロフ) - クレナさん» ありがとうございます、頑張ります！ 完結まで見守って下さると嬉しいです…… (2021年8月22日 10時) (レス) id: 458ab60d75 (このIDを非表示/違反報告)
クレナ - とっても楽しみです！投稿頑張ってください！ (2021年8月22日 5時) (レス) id: c2d20227cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sala | 作成日時：2021年8月22日 0時
