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数秒の沈黙の後、何を思ったのか先程の不安そうな表情から一転してからかいを含んだ表情を浮かべた
｢…そういえば、ゾムさん…でしたっけ？
あの方とお付き合いされてはいないんですか？｣
……は?
…何をいきなり……?!
｢んっ…けほ、っ…｣
フラペチーノを吸い込む途中だった俺は、唐突な発言に驚きむせてしまう
｢っえ、ミアさん…？｣
｢すみません、先程頭を撫でていらした時に見せていた表情がお互い甘々でしたから…｣
そう言って口元を押さえ、笑いをこらえている彼女
｢めっちゃ細かく覚えてますやん…
なんでや、みてないって言ったやん…｣
頭を抱えながら悪態をつく俺をみて心から楽しそうに笑う
｢…ロボロさんはゾムさんの事好きなんですか？｣
俺は＿＿＿＿
その言葉を反芻する
脳裏に浮かぶのは、優しく微笑む彼の姿
彼のことを考えた途端、心臓が締め付けられるような錯覚に陥る
…好き、やなぁ
頬が熱を持ち、思わず目を伏せてしまう
言葉にできない俺をみて苦笑いをしたミア
…正直にはい、好きですって言える方がおかしいと思わん？
｢ふふふ、そうですよね。すみません｣
｢陰ながら応援させていただきますね｣
何かを察したように微笑む
…うわああ、めっちゃ恥ずかしい
なんで初対面の女性にこんな事言わなあかんの…？
｢ありがとう…ございます｣
まだ熱い頬を押さえながらいう
｢ミアさんは、彼氏さんとかいらっしゃるんですか？｣
なにか話題を、と考えて咄嗟にひねり出した
｢はい、来月で付き合い始めて9ヶ月になります｣
彼女は幸せそうな笑顔でそういった
付き合ってるってことは…ずっと一緒に居られるって事やろ？
…ええなぁ
｢そうなんですね！羨ましいです｣
俺が返事を返すと、照れたようにはにかんだ
｢…実は私の彼氏、吸血鬼なんですよ｣
｢…は？｣
｢夜中に襲われたんですけど、その時血を吸われた感覚が忘れられなくて…頼み込んで彼女にしてもらいました｣
突然のカミングアウトに俺の思考は停止する
なんか…俺が想像してた恋バナちゃう…
今なんて…？
固まっている俺をみて彼女は心底可笑しそうに笑った
｢すみません、驚かれましたよね
でも私としては、恋愛に種族も性別も関係ないかなって思ってます
…ロボロさんとゾムさんにも、幸せになって欲しいです｣
満面の笑みでそう言い放った彼女
幸せに、か
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くおろと - めちゃくちゃ好きな小説です…続き楽しみにしてます！ (2022年11月1日 17時) (
レス) @page1 id: 91be8eb151 (このIDを非表示/違反報告)
sala(プロフ) - クレナさん» 励みになります、ありがとうございますっ！ (2021年8月22日 23時) (レス) id: 6774b94e1b (このIDを非表示/違反報告)
クレナ - もちろんですよ！！！ (2021年8月22日 12時) (レス) id: c2d20227cd (このIDを非表示/違反報告)
sala(プロフ) - クレナさん» ありがとうございます、頑張ります！ 完結まで見守って下さると嬉しいです…… (2021年8月22日 10時) (レス) id: 458ab60d75 (このIDを非表示/違反報告)
クレナ - とっても楽しみです！投稿頑張ってください！ (2021年8月22日 5時) (レス) id: c2d20227cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sala | 作成日時：2021年8月22日 0時
