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翔side
なかなか席が空かず、未だ違和感は消えない。
『痴漢』と言う2文字が脳内に浮かんだ。
いやいや、僕男だよ？.......
男でもあるのか？
考えるともっと怖くなってきて。
止まった駅を降りようか、と1度考えたけどそれの方が危ないかもと思って。
動かずにじっとしてるけど、なかなか辞めてくれなくて視界がぼやけてる。
あぁ、こんな所で泣くなよ。
アイドルだろ。
と自分に言い聞かせながら耐える。
『この先、揺れるのでご注意ください。』
あ、チャンスかも
って思ったこの車内アナウンス。
結構激しい揺れで、でも必死につり革に捕まって恐る恐る顔を見て見た。
............だ、だんせい...
その人はちょうどこっちを向いてなくて助かった...。
で、でもどうしよう...
翔「っ.....」
どうしようもない不安に襲われて、我慢していたものがポロッと落ちた。
声は必死に押し殺して。
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作者名：柚南翔 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=citrusfruit1
作成日時：2019年7月3日 15時
