It’s show time！ Part2 (ページ41)

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翔side

駅に着いて、ホームに足を付ける。

ここまでは、去年から出来るようになったこと。

がくがくがく...

.....まただ。

足が震えて1歩も動くなけなった。

父「翔、大丈夫か？」

翔「.......」

ごめん、お父さん。

今、僕の目の前には波が見えるよ？
高台から。

父「翔！」

翔「びくっ.....」

父「あぁごめんな。ちょっと動けるか？」

ううん、動けない...

父「ちょっと動くからな。大丈夫。」

翔「うぅ.....」

お父さんに抱っこされて近くのベンチに行くのも毎年のこと。

少し動くだけでも吐き気がしてきてダメだ。

ぎゅっとお父さんの服に掴まる。

父「少し水飲もうか。」

緊張し過ぎて乾いていた喉が一瞬にして潤った。

父「どうする？帰るか？」

毎年、毎年1人で先に帰って。

情けない。

でも、行けるようにも思えない。

父「また来年があるだろ？少しずつでいいんだよ。大丈夫。な？」

迷っていたらお父さんの声が聞こえてきて。

翔「.....っえる。」

父「そっか。帰ろうな。」

次の電車は2時間待たないと来ない。

田舎だから仕方がない。

いつもお父さんは僕と一緒に待ってくれてて。
.....早くお母さん探しに行きたいだろうに.....

自分を責め続けていたら、不思議とどこかで求めていた声が聞こえてきた。.....気がした。