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翔side
3月11日は毎年、必ず休んでいる。
たとえ仕事があったとしても。
本当は今日、『嵐』としてのロケがあった。
でも、毎年この日は休むと気がついた4人は何も言わず休ませてくれた。
本当に申し訳ないけど...仕方がない。
翔「お父さん。」
父「...翔。久しぶりだな。」
翔「...うん。」
お父さんは本当に忙しくて、この休みが一年に一回なんじゃないかと言うくらい。
そんなお父さんの手にはバケツ。その中にスコップ。
.....これはお母さんを探すため。
まだ見つかっていないお母さんを、毎年この日にお父さんは探してる。
僕は.....この間やっとこ駅に降りれたばっか。
駅を降りれば直ぐに海が見える。
その海を見ると思い出しちゃって足が動かなくなる。
とんでもない恐怖に襲われるんだ。
父「じゃあ行こうか。」
翔「うん。」
この日ばかりはお父さんも俺も笑わない。
笑おうとすると涙が出るんだ。
さぁ、長旅だ。
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作者名：柚南翔 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=citrusfruit1
作成日時：2019年7月3日 15時
